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去年の冬、きみと別れ

タイトルって大事よね。・・・・なあんていいつつ
今回のブログタイトル、安直すぎるやん!まんまやん!

そう、今日は話題の映画について。

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公開前から是非映画館で鑑賞したいと思っていたこの作品→☆

ー去年の冬、きみと別れー 2018年公開 瀧本智行監督

中村文則氏の同名の小説の映画化である。
詳細は文中リンクを読んでいただくとして。



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原作者である中村文則氏は、又吉直樹さんや綾野剛さんなどが
愛読していると紹介されて以降、若者の間でもコアなファンを持ち
海外の評価も高いと聞く、愛知県出身の若手作家だ。

私は、彼の芥川賞受賞作品「土の中の子供」を読んだのが最初の出会いだが、
その時に受けた強烈な印象は、太宰治の「人間失格」を読んだ時に受けた
衝撃に近いものだった。それは、自分と同じ感覚を持った人間に出会った
喜びと共感とでもいえばいいのか・・・・・
以来、「遮光」「掏摸」「何もかも憂鬱な夜に」「銃」など立て続けに読んだ。
どれもダークな世界観だが、この「土に中の子供」はラストに
かすかな希望の余韻を見せて、中でもとりわけ好きな小説である。



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彼の作品のドラマ化は初めてではないようだが、私は観るのは初めてだ。
映像化不可能と言われたこの「去年の冬、君と別れ」
キャストには人気俳優が名を連ね、キャッチコピーは「すべての人がこの罠にはまる」
誰しも刺激的な展開の推理劇を想像することだろう。
原作でも確かにサスペンスの要素はあるけれど
私はどちらかといえば、もっと絶望感とか生きる意味とかを
考えさせられた思いが強かったので、今回映画鑑賞の前に
原作を読みなおそうと図書館に行ったのだが、
やはり映画化されて話題になっているせいか、11人待ちの状態。
これは先に映画を見るしかない。



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主演は三代目JSoul Brothersの岩田剛典。
彼についてはワタクシ全く予備知識がない。
ああきっと、ファンの若い女性で一杯なんだろうなあ。
そう思いながら映画館に着くと案の定、春休みということもあり
きゃぴきゃぴ感に圧倒される・・・・。

映画自体は、内容を知っている私も十分楽しめた。
冒頭に点字で手紙を書くシーンがあり、この最初の伏線の張り方は効いている。

フリーライターの耶雲恭介を演じる岩田剛典。
彼は人気パフォーマンス集団の一人なので、爽やかさや明るいイメージを抱く人もいるだろうが
スクリーンで見ていると、笑わない彼は意外に影のある青年だ。
屈託のない笑顔を見せるかと思えば、暗い目をした得体のしれない表情を見せることもあり
その落差を演技にうまくシンクロさせて、この難役を良く演じ切っていたと思う。
ただ、その人物像は原作とはすこし違っていて、もっと観客が感情移入しやすい人間に
描かれていた気がする。そこはエンターテイメント作品としての監督の演出もあろう。
手練れの北村一輝と渡り合うシーンなどでは、熱くなり過ぎない熱演という態で
これから俳優としての彼が楽しみになった。
他方女優陣については、山本美月と土村芳の配役が、逆の方がいいんじゃないかという
私の事前予想は全く間違っていた。特に山本美月に関しては「桐島部活やめるってよ」の時から比べると
なんと俳優として成長したのだろうという感想を持った。
ただ、浅見れいなに関しては(久しぶりに見たけれど)さらりときれいすぎて
彼女に狂気は全く感じられず物足りなかった。もっと歪んだエロチシズムを体現できるような
女優であってもよかったのではないかと思う。

中盤から核心に向かっては、過去の出来事をお決まりのフラッシュバックで
刑務所内での斎藤工とボロアパートで対峙する二人(誰かは伏せておく)のシーンは
矢継ぎ早やのクロスカッティングで、サスペンスフルにぐいぐい観客を引き込んでいく。
やがて我々観客は、絡まった糸が徐々にほどけるように事の次第を知る。
ああそして切なくも哀しいタイトルの意味があぶりだされ・・・・・
ま・そのあたりは結構メロドラマ的展開。

挿入歌はボブ・ディランの「Make you feel my love」
ああこの場面で、これが流れるか~っ、ありがちだけど沁みるよなあ~て感じである。
この曲は、米TVドラマ「Glee」の中で、主役の一人が
オーバードースで亡くなった際に歌われていたのが記憶に新しい。





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今年になって映画館で鑑賞できたのは6本。
例年、見たかった作品を見過ごしてばかりだけど
今年は出来るだけ映画館に足を運びたいと思っている。















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by marucox0326 | 2018-03-29 20:04 | スクリーンの向こうに | Trackback | Comments(6)

素敵な言い逃れ

日本人は時間に正確である・・・・なんて言われるよね。
特に中高年世代では以下の如しではないだろうか。

待ち合わせ場所には5分早く到着し、5人で待ち合わせたら
4人は約束の時間より早く着いていたりするのは珍しいことではない。
到着時間は遅すぎるより早すぎる方を良しとする。
決めたことはよほどでないと変更しない、ドタキャンなどもってのほか。

しかしここ数年、携帯電話の出現によりこれは伝説になりつつある。

いやちょっと待たれたし。
よくよく考えればそうでない日本人も
昔から結構いたような・・・・・・。



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あえて「奴」と呼ばせていただくことをご容赦願いたいのだが
毎度必ず大幅に遅れる奴、何人かで会う約束をしていながら
かなりの頻度で直前に体調を壊し、それを理由に来ない奴。
(いつしかこれは確信犯であると誰もが疑い、その輩は信用を無くす)



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「ごめ~~ん!来る途中で行き倒れのおばあさんがいてはってな・・・」

中にはこんな巧みな言い訳、いやあえて言えば素敵な言い逃れで
自分の非を帳消しにしようとする憎めない人間もいる。
コイツは前述の輩に比べればずっと許せる。

関西人ならではかもだけどね。



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翻って外国ではどうか。
欧米では、自宅に招待されれば
少し遅れていくのがマナーであるとか聞く。

Better late than never.

「遅れる」という行為に日本人よりは寛容な気がする。



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そして生まれた時から携帯電話が当たり前にあった世代にとっては
例えば朝起きた時、何人かで集まる約束があるがどうも行く気がしない
なんか行くのがめんどくさい・・・・・
そんな理由でも携帯電話のグループlineでシンプルに(!?)
断りを入れることに後ろめたさを感じない。
こうなると「約束」って何なんだろうかと思えてくる。
サラッとした人間関係を好む若い人達。
前述の「奴ら」もここでは責められることはないのである。

それにしても、今でもスマホはおろかガラケーも所持しない
あえて「持たない主義」を貫く人達が、絶滅危惧種のように存在する。
それは80代以上の人に多いとは限らず、私の友人にもいる。
仲間内にそういう人がいると、ある意味協調性ないなあと
感じることもあるけれど、実際は不便な点はほんの少しなのだ。
彼女には、携帯を無くしてこの世の終わりがごとく
おろおろあたふたすることは決してない。

もちろん彼女は約束事や時間はきちんと守る人である。




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待ちぼうけを食らうこと、今は少なくなった。



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「駅の改札を出たところ、真ん中に大きな柱があるからその前で」
そんな約束をして待つこと一時間。
待ち人は来なかった。

改札口に向かい、柱にもたれるようにして
待ち人が現れるのを待つ彼女。
そして、きっとそれより前から着いてたのに、
何故か柱の反対側で待っていた彼。

「ごめん・・・・・ずっと通りを見てた。
 でも若くて素敵な人はいなかったから、
 なんか急用が出来たんだと思ったんだ」



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(お写真は2017年春、名古屋市瑞穂区にある山崎川にて)

これぞ「究極の言い逃れ」!

おっとこのストーリー
フィクションとしてお読みくだされたし。










































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by marucox0326 | 2018-03-28 16:00 | 話の小部屋 | Trackback | Comments(6)

スイーツはエッセンシャル!

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ークレープ・シュゼットー

久しぶりにおいしゅうございました。ハイ

最近はクレープというと大体が、鉄板に流した生地を「トンボのミニチュア」
(トンボっつうのは、野球場なんかのグラウンドの土をならす道具のほう)
みたいなので器用に円形に薄~く伸ばし、たっぷりの生クリームに
フルーツやナッツやコーンフレークやらをぶっこみ、
これまた器用に紙に三角で包まれたものだったり、
お店でオーダーすれば、そのまま円形や長方形に折ってお皿に乗せられ
アイスクリームや、塩キャラメルバターなんかが
トッピングされたものを言う。。。。よね?確か

東京には屋台も含め、有名店が山ほどあるようだが、
私ら世代の女たち、つまり「50代60代の関西人おなご衆」にとって
「クレープ」といえばこれだった。
「アンリ・シャルパンティエのクレープシュゼット」

いまやモロゾフもアンリも、全国どこでも手に入るけれど
そして「クレープシュゼット」を食べられるカフェだってあるかもしれないが、
40年近くも前、特に芦屋にあるアンリの本店でこれを食すことを憧れたものだ。

ツレは祖父母の代から西宮っ子だが
私は大阪人なのでワザワザ感が半端ないのだった。

それにしても昔好きでよく通った喫茶店が次々と消えるのは何とも哀しい。
芦屋川のルナホール近くの「フランス」(名前はうろ覚え)とか
もっと山手の「プレイ・バッハ」とか・・・・・。
心斎橋の「プランタン」とか、路地の突き当りに会った「ケルン」とか



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焼いたクレープの生地は三角に折られてバターとオレンジジュースの入った
小さな銅のフライパンに。そしてオレンジリキュールでフランベ。

左側に置かれているのがフランスのグランマルニエという
コニャックをベースにしたオレンジリキュール。
出来上がったシンプルなこのデセールは
甘酸っぱくて香り高く上品なお味。





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そしてやっぱりこんなのも食べたいのヨネ。


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ショートケーキは、私にとって鉄板。
スイーツオヤジのツレにとってももちろん鉄板・・・・だよね?

ケーキの下に置かれたフィナンシェ、今では珍しくはないけど
フィナンシェなんて用語もまだ聞きなれなかったころから
シェル型のマドレーヌと共にこのお店の定番商品。
私は昔からここのが一番好きかも。
手に持っただけでもしっとりと濡れた感じなので
口に入れるとジュワッとバターが染み出てくる。
おお~これぞハイカロリー・ハイリスク。
「太る」というリスクを冒しても、食べずにはいられない。




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実は・・・・
「オレもクレープ食~~べよっ」というツレを制してオーダー。
もちろんどちらも仲良く半分こ・・・・う~ん、四分六分といったところかしらん。

甘いものを食べずに2日といられない私達。
ツレは飲ん兵衛だが、ケーキもパフェも大福も羊羹も
妻の意向に従うのも大好き!ん?

二人のどちらが多めに食べたかはご想像あれ^^






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こちらのお店は本店ではなく「酒蔵通り店」
工場見学もできる。







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by marucox0326 | 2018-03-28 00:26 | おいしいもの | Trackback | Comments(4)

春まだ浅い日、海にて

先週末のこと。
ツレと二人の実家詣で。

この西宮浜ヨットハーバー近くにある老人ホームに
90歳になる義母はお世話になっている。



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この辺りは埋め立て地なので、
陸側には高層マンションが立ち並び、
スーパーマーケットや病院などもある。

住人にはファミリー層も多く
六甲アイランドよりはやや庶民的なイメージ。


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「太平洋ひとりぼっち」
映画化もされたこの手記を若い方はご存じないかもしれない。

実際はもっと陸側になるがこの西宮浜は、
その著者である堀江謙一氏が、小さなヨットで漕ぎ出した場所。


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遠くに見えるのは会員制の高級リゾートホテル。



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義母を尋ねるときは、
昼食のために外出許可をもらって彼女を連れだす。
車で街中に出ることもあるが
シーサイドにあるこちらのレストランで済ませることが多い。
義母は車椅子なので、広いスペースがありランチメニューも豊富なここは
我々にとってはまことに使い勝手がいいのだ。
週末ともなれば、ファミリーやヨットマンたちで賑わう店内は
天井が高く開放的だし、何といってもこのロケーションである。
特に夏場はとても気持ちがいい。




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これは堀江謙一氏の乗った「マーメイド号」を模したもの。



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堀江謙一氏がこの浜からわずか全長6メートル足らずの小型ヨットで出帆し、
サンフランシスコまでの単独横断航海に成功したのは1962年。
私はまだ6歳で、センセーショナルに伝えられた当時はよく知らない。

なにせ1962年といえば、日本ではまだ海外旅行も自由化されていない時代。
円は360円の固定制、しかも海外への持ち出しの規制も厳しかったらしい。
戦後17年、若者にとってアメリカは強い憧れの場所だったと想像する。
ヨット好きな堀江青年にとっても。



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当時ヨットでの渡航は、国が認めていない「密(出)入国」にあたり
当然パスポートはない。彼の行動は世間からは批判を浴び
家族からは捜索願が出され、仮に無事にどこかの港に着いたとしても
強制送還されるはずだった。
にもかかわらず、彼がついにサンフランシスコの港に辿り着くと
アメリカ人たちは彼を称え、名誉市民として滞在を認める。
市長は「コロンブスもパスポートは省略した」と言ったとか・・・・・・。
すると日本のマスコミも国民も手のひらを返して彼を称賛、一躍時の人に。

多少、私のアレンジが入っているが(苦笑)
ウィキペディアには、まあこんな風なことが書かれている。
これだけを見ると、堀江氏の行動は危険なことである以上に
当時の日本の常識を超えるかなり強行突破の暴挙に思える。

私が「太平洋ひとりぽっち」を読んだのは多感な10代半ば。
多分、タイトルに魅かれて予備知識もなく手に取った気がする。
詳細は忘れたが、お金も語学力もない一人の若者の無謀な挑戦は
当初家族から大反対され、それでもコツコツと資金をため
身近な数人に見送られて出航したことや
台風に何度も襲われ、精神がおかしくなりそうな状況を耐えるため
もう一人の自分を作って対話したことなど、たった一人で
孤独に向き合った93日間はただただ凄くて涙した記憶はある。

成功しなければ不名誉しか残らない、イチかバチかのチャレンジ。

今思っても、冒険家と呼ばれる人達には強い精神力だけでなく、
強運と豪胆さに加え、ある種空気の読めない無邪気な心とでもいうのだろうか
そんな性質が備わっているような気がしてならない。




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こちらは併設のショップ。

食後、少しだけ外に出てみたがやはり浜風がきつくて寒い。

散歩するには、もう少し季節が過ぎるのを待つ必要がありそうだった。




























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by marucox0326 | 2018-03-27 00:16 | ひとりごと | Trackback | Comments(2)

春の痛み

日々増してきた春の兆し。
まだ寒い日もあって油断は禁物だ。
不安定なお天気のせいなのか、
芽吹きの季節はいつも、心浮き立つ反面、
何故だか物憂い気分にもさせてくれてやっかいだ。

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別れと出会い・・・・
それは卒業、入学。結婚。新天地への転勤だけではない。
春という季節は、区切りの時にふさわしいのか、
何か新しいことを始める人もいれば
長年続けたことに終止符を打つ人もいる。
そこには今までとは違う時間の過ごし方
今までとは違う人との関りが待っている。

そしてそんな中、苦い思いで唇を噛みしめて耐えている若者もいる。

春はでも、そんなことを知ってか知らずか
誰にも等しく訪れて、甘く頬を撫でていく。。



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実は、もうすぐまた一つ年を取る。
私もそんなことを繰り返して、幾星霜を経てきたことに
今更ながら小さな驚きを感じてしまう。
自らの来し方を振り返れば、きっと大事な何かを捨てたり
取るに足らぬものを拾ったりしながらここまで来たのだ。
今の自分が立つこの場所が、いったいどこなのかはわからないけれど。



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4月になれば
若者たちの華々しい門出を告げるニュースが巷に溢れることだろう。
彼らは皆にこやかに笑っているか、騒ぐ姿ばかりだけれど、
もしかしたらその心中は、心細さで震えているのかもしれない。
なぜならいつだって、希望には不安というやつが寄り添い
期待には寂寞という青白い感情が伴うものだから。

でも浮かれた細胞たちの熱を沈めて
慄きながら踏み出す一歩の先には
進むべき道をその足元に照らしてくれる一筋の光が見えるはず。
なぜなら人はいつだって、塵ほどの恐れも抱かずに
新しい扉を開くことなんてないのだから。




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そして桜

彼らは今年も、誇らしげに見事な花を咲かせ
艶やかな姿で人々を酔わせることだろう。
しかしそれもいっとき、
薄曇りの空の下、いたずらな風がやってきては
その花弁を容赦なく散らしてしまうことだろう。

それにしても、春を迎え入れる私の心は
何故だかいつも小さな痛みを感じている。
それはやがてほろ苦い後味と小さな沁みを残して
毎年少しずつ胸の奥深くに沈殿していくのだった。





























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by marucox0326 | 2018-03-23 11:34 | ひとりごと | Trackback | Comments(10)

ヤバいよ!私

誰しもやっちまう日常的な失敗。
単純な思い込みや勘違い、ちょっとした忘れ物。
んなもん気にしてたらあ~た、中高年世代はやってけない。
と開き直るのにも限度がある・・・・・というくらい
最近のワタクシのボケっぷり、あきれるほどなんである。

ついにはトイレの電気の消し忘れ防止のために
暗がりで用を足すなどという
笑えない陳腐な最善策まで飛び出す始末。




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実はこの春から30年以上パートで続けている仕事が
ついに完全デジタル化し、手作業の部分が無くなった。
今までもPCで殆どの作業はしていたが、
エクセルもマウス操作も苦手だとばかり言ってはいられない。
こんな私なので、今まで以上に緊張感をもって
時折癇癪を起しながらパソコンに向かっている。



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さて話は変わる。

世の主婦たるもの、冷蔵庫の管理にはどなた様もそれなりに
ご苦労があろうことかとお察しするが、私は出来るものは冷凍し
冷蔵室にはなるだけ食品を置かない主義である。

昔から我が家の冷蔵室、夫子供がドアを開け覗き込んでも
彼らは空しくうなだれてドアを閉めるしかないという
そんな状態で通してきた。
なぜなら詰め込み過ぎは電気代も消費するし、
私のような忘れん坊は、物を腐らせる元凶となると思うからで
幸いにも多忙な夫と、長期休みも関係なく部活に明け暮れる息子たちには
さしたる影響もなかった・・・・はずである。
いや何と言っても台所を牛耳るシェフのご機嫌を損ねるのは
彼らにとって「百害あって一利なし」だったのかもしれない。

むろん、冷蔵庫が一杯でないと不安になるという方もおられよう。

しかし私の場合、何よりも実母がそうだったのだ。
「冷蔵庫が混んでくると早く使わなアカン気がして落ち着かへん。
スキスキの方が気持ちええねん。」とあっけらかんと言う母だった。
私が生まれ育った場所は都会の真ん中にあったが
すぐ行くと新鮮な食品や日用品まで、何でも手に入る大きな市場があり
母は、サンダル履きで籠を持ち毎日買い物にでかけた。
もちろん、買った食材をその日のうちに料理しては、
大家族の胃袋を満たしてきた彼女と
車がないとどこに行くのも不便な新興住宅地に住む今の私とでは
到底同じわけにいかないことはよく承知している。
にもかかわらず、私は妙なところだけ受け継いでしまったようだ。

夫婦二人になって久しいがその状態はもちろん変わらない。

しかし、何本もの人参など同じものが数種、野菜室にあるのはなぜ?。

ああ~またやっちゃった!確認してから買い物に行かなきゃっ!
前は、そんなことしなくてもちゃんと覚えてたのにもうっ~!




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(お写真は京都御所の近くの聖アグネス教会)



先日はさすがに落ち込んだ。

黒蜜のつもりで保存していた瓶を
寒天ゼリーにしようと開けてみたら
中からボロボロお正月の黒豆が・・・・・。

Oops!
冷蔵庫を開ける度、何度も見てた瓶なのに
なんという思い込みの恐ろしさ
やっぱり、冷蔵庫にはあれこれ置かない方がいいことを再認識。
とはいえへこんでばかりもいられないので
今日の締めはこの一曲。
リトルミックスとチャーリー・プース
大好きな彼らの絶妙なハーモニーで♪  

ささ Cheer up!
















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by marucox0326 | 2018-03-21 14:51 | ひとりごと | Trackback | Comments(8)

女が信じ続けたもの

それはひと月ばかり前の、春まだ遠い冷たい雨が降る日。
久しぶりに大きな映画館に出かけた。
大好きなルーニー・マーラー、
「キャロル」以来のメジャー作品に主演とあれば
見に行かなくてどーするってことで。。。。。


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ー「ローズの秘密の頁」ー
2016年 監督ジム・シェリダン 詳細はこちら★

産まれて間もない我が子殺しの容疑をかけられたまま
40年もの長きにわたって、精神病院で暮らすことを余儀なくされた
ある女性の真実を描いたこの作品は、
セバスチャン・バリー著、「The secret scripture」を原作としている。
だが、実際の物語とは随分違っているらしいことは後から知った。
読んでみたいが残念ながら邦訳は出ていない。

原題は「秘密の聖書(聖句)」といった意味だろうか。
しかしここでは、主人公ローズが命より大切にとってある
一冊の擦り切れた『聖書』に本来の意味はない。
むしろそれは彼女の人生、生きてきた証そのものなのだ。
何故ならそのページそれぞれの狭い余白に、
彼女は、過去の出来事や心の叫びともいえる絵を
びっしりと書き綴っていたからである。


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物語の始まりは取り壊しが決まったアイルランド西部の精神病院。
そこへ、移転前に収容患者の診察を依頼されやってきた
エリック・バナ演じるグリーン医師は、院長の命令で移転先には無用だと
没収されそうになったローズの荷物を取り戻してやる。
そしてその中にあった無数の書き込みがある『聖書』に興味を持った彼は
読み進むうちに、やがて彼女の数奇な過去を知ることとなる。
徐々にあぶりだされる真実。
物語は過去と現在を行き来しながら核心に迫っていく



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若かりしローズが生きたのは1940年代のアイルランド。
監督のジム・シェリダンやルーニー・マーラーも
ルーツを持つ場所でもある。

アイルランドといえばカトリックのイメージが強いが、
そもそもカトリック信者が多いアイルランドの北部に
プロテスタントの人たちがスコットランドから流れてきて
その人口比率はプロテスタントが約3分の2を占めたという。
そして第二次大戦中はアイルランドは中立の立場を取っていたので
イギリス、アイルランド、北アイルランドそれぞれに
とても複雑な対立の構図があった。
そんな歴史的な背景、宗教間の問題も物語には反映されている。





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ルーニー演じる若く美しいローズは
(映画ではローザンヌと聞こえるが、字幕ではローズと表記)
戦火を逃れてベルファスト(北アイルランドの首都とされる町)から
たった一人の身内である叔母を頼って、アイルランド西部の保守的なこの町にやってくる。

都会育ちでプロテスタントの彼女は
浜辺で海水浴をして向こうの島まで泳ぎ切るような活発さと
美しさの中に強さを秘めた女性として描かれる。
しかしこの時代、保守的なカトリック信者の多い田舎町で
ひときわ目を引く彼女は男たちを魅了し、
新任の神父の心まで、図らずも乱す存在になってしまう。

この神父、ちょっと苦み走ったイケメンなのだ。
彼は妻帯することができない身分ながら、
プロテスタントでもあるローズへの思いは尋常ではない。
結局、時を経て大司祭にまで上り詰めるが
彼の屈折した彼女への恋慕がなければ、悲劇は起こらなかったかもしれない。

そしてそんなローズは、叔母に疎まれ
人里離れた小屋のような住まいに追いやられてしまうのだった・・・・・。



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さてここでちょっと余談だが、ルーニー・マーラーの役は、
始めジェシカ・チャスティンにオファーされていたそうだ。
彼女のキャラクターなら全く違ったローズ像が見られただろう。

映画の楽しみはキャストの魅力に負うところも大きいが、
医師役のエリック・バナと看護師役のスーザン・リンチの
関係性にーこの先彼らはどうなるのだろうー含みを持たせた演出も心憎い。
そして何と言ってもマイケル役のジャック・レイナーは
私の大好きな映画「シングストリート」のお兄ちゃん!!
あの時も好感持てる役柄だったけど、今回は短い髪がよく似合う
精悍なルックスで見違えてしまった。
惜しむらくは、マイケルについての人物描写がどうも物足りないというところ。

また老いたローズをバネッサ・レイドグレイブが演じるには、
若い頃を演じるルーニーとはかなり体格差があり、正直違和感は否めない。
でもさすがは名女優。彼女の悲しみを湛えたグレーがかった美しい目と
苦悩が刻まれた表情、そしてその抑制のきいた演技を観ているうちに
いつしかそんなことは気にならなくなっていた。







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映画に話を戻そう。

中盤から、ローズに降りかかる哀しくも非情な出来事の数々。

それでも彼女は愛しいマイケルを想い続け、息子の生存を信じ
40年もの間、無実を聞き入れられない絶望的な状況の中
不本意に矯正される精神病院での生活に耐え続けて生きるのだった。

ここではローズが反抗的な態度をとると、医師による「治療」が行われる。
つまり電気ショックだ。そのシーンはあの「カッコーの巣の上で」を思い出させる。
自由を奪われた人間の哀れと印象的なラストが忘れられない名作である。
しかしローズはジャック・ニコルソンとは違った。
過酷な試練の中で、彼女が何とか精神の均衡を保ち続けられたのは、
ただありのままを書き続けた『聖書』があったからではなかったか。

不条理に苦しめられるローズのような女性は、かつてこの国に存在した。
男にちやほやされるとみだらであるとか、美少女であるがゆえに罪深いとされて
修道院や精神病院に収容された女性たちがいたのだ。
子供を孕まされたりしても男に責任はなく、いつも責められるのは女性の方だった。
産んだ子を取り上げられ、一生をそこで過ごした人もいたという。

そんな現実が、アイルランドの負の歴史としてあったことを
「マクダレンの祈り」や「あなたを抱きしめるまで」
などの映画を見るまで私は知らなかった。



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物語は終盤に近付くにつれ、サスペンスフルな展開を見せるも
結末は女性受けを狙ってか、メロドラマに徹した感は否めない。

でも、ジム・シェリダン監督の過去の作品
「マイレフトフット」も「父の祈りを」も
震えるほどの感動を覚えた私としては
ここは納得のラストということにしておきたい。





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ところで、映画では重要なファクターになっている「聖書」だが
原作には全く登場しないらしい。
もし原作をお読みの方は、映画の方は別物として
鑑賞されたほうがよろしいかと・・・・。

長々とお読みいただきサンキュ♪


お写真はイギリス、コッツウォルズにて撮影。












































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by marucox0326 | 2018-03-18 20:31 | スクリーンの向こうに | Trackback | Comments(10)

春風に誘われて

三月も半ばを過ぎ、風が穏やかな日には
住宅が両側に立ち並ぶ広い坂道を下って
その先にあるコンビニまで
てくてく歩いてイチゴサンドを買いに行く。


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途中、アスファルトで舗装された道路を曲がるとすぐ
側溝脇にやや盛り上がった土の斜面があり、
そこに張り付くようにして一列になった水仙が群生している。
ここを通り過ぎるとき、
埃っぽい車も通る道路わきのこんな狭いスペースに
地味な佇まいながらたくましく咲くその花の白さを
目に留めない人はいないだろう。
毎年咲いてくれてありがとうと心の中で呟いてさらに行くと
見えてくるのは、お家の庭先に生えた立派な八重桜の木。
一メートルくらいのフェンスの上から枝が道路側に伸び、
裸ん坊の枝には固いつぼみが無数に見られる。
4月半ばには薔薇のように幾重にも重なった濃い桃色の花弁を持つ
艶やかな満開の花を咲かせてくれるはずだ。

さて辿り着いた店に入ると、お目当てのイチゴサンドは
冷蔵棚になかったり、売り切れていることも多いのだった。
取り合えずぐるりと店内を見回すけれど
代わりに買いたいものもなく大体は手ぶらで店を後にする。
でも目的を果たせなかったからと言って
無駄足だったとは思わない。
何故って春の陽気に誘われてのお散歩は
気まぐれな短い旅でもあるのだから。
そして旅には小さないくつかの発見があるのが常だもの。


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今日の一番の発見は、歩いて行けるカフェの店先に
手書きのメニューが書かれた黒板があったこと。
珈琲だけじゃなあと一度行ったきりのお店だったが
ランチも始められたみたい。
だからと言って行く機会はあまりなさそうだが・・・・。



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さて帰るとするか・・・・。

いつも前を通る立派なお家の庭に植わった木蓮の木が
つぼみを膨らませているのを見届けるのを忘れずに・・・・・。













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by marucox0326 | 2018-03-13 17:02 | 日々の出来事 | Trackback | Comments(6)

アカデミー賞決まる

ポカポカ陽気とともに、今年もやってきた花粉症の日々。
映画も観たい作品が続々公開されているので
そんなことを言ってもおれず、既に3作品を観てきた。
が、その前に、アカデミー賞について少し・・・・・。

メイクアップ・スタイリスト賞には
初の日本人、辻一弘氏が決まった。
彼に直接特殊メイクを依頼したという
チャーチル役のゲイリー・オールドマン
すっかり落ち着いた雰囲気で驚いた。
同伴のメガネをかけたふっくらした女性は
同年代のアート・キュレーターだそうだ。



不幸な生い立ち、ゴシップとアルコールにまみれた私生活。
エキセントリックな役どころはお手の物。
若い頃は、あの薄い唇と、やに下がった目つき、不敵な笑み・・・・
見るからに危険な匂いをぷんぷんさせていて、幾多のスキャンダルも
女性にとっては抗えない魅力があるゆえなのだろうなと思わせる俳優だった。
アル・パチーノもそうだけど、役には徹底して取り組むタイプらしい。
監督や共演者からは常に称賛されてきた個性派俳優、ゲイリー。
そんな彼が、ハリウッドが抱えるセクハラ問題をも一蹴して
ついにオスカーを手にした。

しかし、破天荒な私生活ー「芸の肥やし」などというがー
芸術に携わる職業だから許される時代は終わりつつある。
とはいえ正直なところ、一般の社会人に求められる「品行方正な生活」を
彼らに強いるのもどうなんだろうと観ている方は思うほど
「俳優」というのは心身ともに過酷な職業だと思わずにはいられない。

さてそのゲイリー・オールドマンだが、
メジャーになってからしか知らないので
その出演作で思い出されるのは、「ドラキュラ」「レオン」
「フィフス・エレメント」「不滅の恋・ベートーベン」などだろうか。
「ユージュアル・サスぺクツ」は面白かった記憶があるが
ケビン・スペイシーばかりが強烈に印象に残っていて
彼の役どころは思い出せない。

前述のように狂気をはらんだ役柄が多いゲイリーだが、
リリー・フランキー氏が役者として活躍しだしたころ
どこか彼と重なって見えたものだ。
ちょっと顔立ちも似てなくもない気がするのは私だけかもしれないが^^;

特に「不滅の恋・ベートーベン」は好きな作品。



ベートーヴェン 映画 不滅の恋 に対する画像結果

(ネットより転載)


ベートーベンといえば、
学校の教科書に出てくるあのいかめしい四角い顔が浮かぶが
彼が演じた繊細で不器用な青年時代と、
偏屈にも見える老いた音楽家の姿は
楽聖と呼ばれたベートーベンの知られざる一面を見た思いがしたものだ。

この作品では死後残された情熱的な手紙から
「不滅の恋人」とは誰なのかを弟子が探っていくのだが
幾人かの女性との狂おしい恋の顛末、彼の孤独と苦悩といったものが
美しい映像とともにミステリー仕立てで語られる。
あくまでフィクションなので、実際のところはわかっていないらしいが
実在の人物に想像上の肉付けをして、壮大なロマンに仕立て上げた
興味深い映画だった。

耳が聞こえない彼の、研ぎ澄まされた感性から生まれた曲の数々。
私は楽曲には詳しくはないが、このピアノソナタを聴くと
うちに秘めたその激情がほとばしるかのようで胸に迫る







主演男優賞に輝いた彼の新作
「ウィンストン・チャーチル・ヒトラーから世界を救った男」は
観たい作品の一つ。公開が待たれる。






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by marucox0326 | 2018-03-08 11:51 | 日々の出来事 | Trackback | Comments(4)

違いがわかる男

ダバダ~ダ~バ~♪・・・・
「違いがわかる男、ネスカ●●ゴールドブレンド」
懐かしい・・・・このTVCMご存じかしらん。
結構最近まで、微妙に言い方を変えながらやってたらしい。
このインスタントコーヒーが発売されたのは1967年らしいが
70年代は男らしさを強調したTVCMが多かった。
「う~んマ●ダム」のチャールズ・ブロンソンとかね。

でも世の中そんな「男」ばかりではない。


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先日、ツレが冷蔵庫からやや大きめの瓶を取り出して聞いてきた。
「これサ、中身なに入ってんのん?」
「ああそれ、白味噌」
「味噌かあ~~。ジャムやないんや~この前トーストに塗ってしもた。
 なんかちゃうなあとは思ってんけど、味噌やったんか~~~」
「・・・・・・・・・・・・・・・」

食べてもそれが何かわからないことって私だってないこともない。
ましてや思い込みとは恐ろしいもので、
ジャムだとインプットされた脳細胞には
無理からぬことなのかもしれない。
イヤイヤイヤイヤ。。。。普通食べたらわかるでしょ!!



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味にこだわらない男を亭主に持った私はある意味幸せだ。
毎日の食事にあれこれ難癖をつけられるのはたまったものではないし。
でもたまに贅沢なものを食べた時、
頑張って凝った料理を作って食卓に並べた時
感想を聞くと「うまいョ」の一言で済まされる。
こっちがそれだけ?と不満そうに言うと
「バッチリやな」「ドンピシャの味やわ」とシュールな答えが返ってくる。


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これ何が入っているかわかる?
以前オムライスにホタテの刻んだものを入れた時、尋ねてみたら
「いつもとちょっと違うよな・・・・わかった、かまぼこ!」
ウ~~ン惜しい・・・・って惜しくないわ!


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こんな「違いのわからない男」と暮らしてもうすぐ35年。


未だにレタスとキャベツの区別ができないわが息子たち。
しっかりそのDNAを受け継いでいる^^;















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by marucox0326 | 2018-03-04 11:08 | ひとりごと | Trackback | Comments(12)

照る日もあれば曇る日も・・・。そんな日々の戯言です。


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