「LGA空港まで一緒に行くよ、オレそっからタクシーでJFK空港に行くワ」
「せやな、一緒にメシ食おう」
空港までのシャトルタクシーを待つ間に
父親であるツレと息子はそう話していた。
今振り返ってもこの日昼食を取った記憶がない。
でもご飯をどうするかよりも、母親の私は
寂しい気持ちを何とか切り替えようとしているところだったので
次男坊からのこの申し出には多少戸惑った。
まあしかしともかくも、
3人でラガーディア空港まで行くことになった。
フードコートでは、名前は忘れたが次男おススメのハンバーガーや
スープなどで簡単にすまし・・・・・さて二人きりになった。
異国での国内線
日本人にはめったに会わないし、いまだに少しばかり緊張する。
飛行機の遅れは、スマホのデルタ航空のHPで随時確認していたので
長丁場は覚悟の上だ。取り合えず便がキャンセルにさえならなければ。
チェックイン後に広い場所に出て、
フードコートや土産物を売るにぎやかな場所に来ると
ホッとすると同時に何か買いたくなる。
飲み物とイチゴなどを買ってブラブラ。
イチゴが大粒でとても美味しくて、滞在中何度買ったことか・・・・。
早めに搭乗ゲートに行くとやはり大勢の人で混雑していた。
外では雷がゴロゴロ鳴っていた.
空港で夜を明かすことになるかもしれない。
次男坊ともLINEのやり取りで状況を報告しあう。
なにせ暇だしネ。
何度か電光掲示板を見に行ったりしているうちに、
ツレがゲート変更のアナウンスに気づき、立ちあがる。
「民族の大移動」が始まって、かなり離れた場所までゾロゾロと。。。。
「雰囲気フンイキ~」なんて言ってたけど、正直よくわかったなと思った。
こういう時、理系能の彼の単語の聞き取り能力は鋭い。
一方のJFK空港で足止めの次男坊のほうは
搭乗ゲートが四度も変わったらしい。

こちら
デトロイトメトロポリタン空港内にあるウェスティンホテル。
そう、私達の飛行機は約5時間遅れで
無事深夜のデトロイト空港に到着した。
話は逸れるが
私は新幹線の終電にやむなく乗車した経験が何度かある。
しかしあれは出来ることなら二度とご免である。
なぜって
構内の各種窓口はすべてシャッターが下ろされ、
数名の人が列車を待つホームの電光掲示板は真っ黒だし、
売店はおろか、自販機の明かりも消されている
そんな人工的で無機質な空間の中
必要最小限の明かりしかない場所に置かれたときの
名状しがたい寂しさといったらない。
空港もしかりだが、
この時は、予定通りここまで来られたという安堵感のほうが勝っていた。
すでに雨は、止んでいたかもしれない。
次男坊の飛行機も
フェニックスに向けて飛び立ったようだ。
美味しい朝食をいただいて、ホテルを出る。
「止めた方がいいよ」と次男が言っていた日本食の店を横目に見ながら
搭乗ゲートに行くと沢山の日本人で溢れていた。
中部セントレア空港に向け立つ便なので、日本語のアナウンスもある。
行きも帰りも機内では映画を2本見た。
「LION」は大好きなルーニー・マーラーが出ているし、
期待してみたのに今一つだった。
むしろ面白かったのは「Hidden Figures」というアメリカ映画だ。
「隠された人達」とはいったい・・・・。
まだ日本未公開だと思うのだが、どうだろう。
こちらについては、またの機会にお話しできればと思っている。
これで長らくの旅日記も完結である。
最後までお付き合いサンキュ!!