ニューヨークの少年

私は、今もいわゆる青春映画のジャンルも好んで見る。
読書においてもしかりで、中でも少年期や青年期の成長物語は大好きだ。

だから今回も、スタイリッシュな映像と胸キュンなストーリー展開を
期待して映画館に出かけた。



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「さよなら 僕のマンハッタン」(2018年日本公開。マークウェブ監督)
原題は「The only living boy in New York」

これはサイモンとガーファンクルの曲のタイトルでもあり、
去り行く友人に頑張れよと語り掛けながら、
でも僕は一人ここ(ニューヨーク)で暮らすサというような内容の歌詞だ。

劇中、主人公の青年トーマスに寄り添うように流れ、改めて聞くと
アコースティックサウンドが心地よい名曲である。

知りたい方はこちらに→☆



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で、本題の映画の方だが・・・・
期待して映画館まで見に行ったのにつまらなくて、実は途中で寝てしまった。

好きな俳優、興味ある監督、期待が持てそうな音楽と映像美。
それらの要素がそろえば、スクリーンで見てみたいと思う私である。
マーク・ウェブ監督作品は前作「500日のサマー」が、最高に素敵な映画だった。
本作はそれ以上に監督が描きたかったという自伝的な内容だということで
期待に胸を膨らませて観に行ったのだが



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主人公トーマスは、ニューヨークの恵まれた環境に育った真面目で優秀な青年。
同世代のガールフレンドに夢中だが彼女は彼にツレない。
そして、ある日偶然父親の浮気を知り、相手の女性に近付くのだが・・・・。




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主演のカラム・ターナーは、裕福なお坊ちゃまにありがちな
一見ダサいけど、育ちの良さが伺えるルックス(彼はイギリス人俳優、やっぱりね)と
生真面目で無神経と繊細さが同居したキャラクターを、チャーミングに体現していたように思う

しかし一方のガールフレンド役、カーシー・クレモンズについては、
彼が夢中になれる程のものが私にはどうしても感じられなかった。
もちろん典型的な美女である必要はない。
もしも彼が彼女の内面的なものにのみ惹かれているのならなおのことだ。
でも美人だ、とか外見の美しさを強調する台詞がよく出てくるのである。
ならば、スタイルや表情、ちょっとしたしぐさから滲み出るようなお色気だったり、
可愛らしさだったり、なにか魅力に感じるものがあるはずなのに、正直なところ
黒人のイケてる女の子のイメージに最後まで結びつかなかった。

J・ブリッジス演じるW.F.は、トーマスに何かと関わろうとする
謎めいた文学者気取りのお節介な爺さんだ。
私は以前より彼のファンだが、68歳にしてはちょっと老けすぎ?の感は否めなかった。
そして劇中では、トーマスに影響を与える美味しい役どころでイイ感じだったのに、
素性を明かせば実は・・・・・というのがどうも興ざめする。
ネタバレなので内容は言えないが、あのプロットはなくてもよかったのにと思った。

余談ながら、一番好きな彼の主演映画は「フィッシャーキング」
「ファビュラス・ベイカーズー恋の行方ー」の彼もセクシーでステキだった。。
「クレイジー・ハート」でやっと獲ったオスカーでのスピーチは感動的だったし
今後も彼の出演作を見たい。クリストファー・プラマーも頑張ってるんだから。

K・ベッキンセール演じるジョハンナは、トーマスの父親の不倫相手にして
その息子トーマスまでも夢中にさせてしまう。つまり実業界の成功者である
人生を熟知した渋いハンサムな男性と、若く純粋でまっすぐに情熱をぶつけてくる青年の
両方から愛される役なのだが、私にはちっとも魅力的な女性に感じないのはどうしてだろう。
モラトリアム青年がある出来事をきっかけに変わっていく。その出来事の一つに
「年上の女性との関係」というのは、ありきたりだが重要なファクターだ。
ああそれなのに、どこか疲れた感じの、綺麗だけれどイヤな女といった印象しかなくて
何だかなあ・・・・・。
「から騒ぎ」や「シューティングフィッシュ」の彼女が大好きだったのに
あの若き日の気品ある美しさとキュートさはすっかり鳴りを潜め
いまや「アンダーワールド」のイメージが定着してしまったのか。
ヴァンパイヤ映画で見せるカッコよさから一転、成熟した大人の女性としての
彼女の魅力を見たかったのに。好きな女優さんだけに残念だ。

そしてラストの展開は可もなく不可もなく、結局そうなるかという感じ。
爽やかな余韻は残しつつ、やはり少し物足りなさが残った。




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父親役のピアーズ・ブロスナン、母親役のシンシア・ニクソンは
好感の持てる演技だったし、音楽もよかった。
ロケ地に選ばれた高級レストランや、カフェ、D・ボウイも通ったという
有名な書店などにミーハー心が刺激され、また行きたいなあと思わせてもくれた。
・・・・・・褒めてない?!か。

なにせ、マーク・ウェブ監督の「500日のサマー」は、まず脚本が良かったし、
主演の二人も素晴らしく、いつまでも心に残る青春ものだっただけに、
辛口な感想になってしまった。
もちろんこれはあくまで一映画ファンの感想でしかないので
どうか笑ってお見捨ておきくださればありがたい。







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Commented by blackfacesheep2 at 2018-04-21 22:04
へえ、途中で寝ちゃったんですか・・・
そりゃ相当つまらなかったんでしょうかね。
レビューを読んでいると、前作はかなり面白かったようですね。
あとでアマゾン・プライムでチェックしてみようっと。(;・∀・)
Commented by marucox0326 at 2018-04-21 22:33
> blackfacesheep2さん
こんばんわ。

昔は絶対なかったんですけど、映画館で寝るなんてこと自体。
年のせいか、ふっと意識が遠のくことが・・・・。
マーク・ウェブ監督はミュージックビデオとか撮ってた人みたいなので。
選曲は凝ってるかも。
「500日のサマー」ちょっと男の子と女の子のキャラ設定が逆な感じなんです。
Commented by tad64 at 2018-04-22 11:41
「The only living boy in New York」いい曲ですね♪
この曲を聴いてると<うとうと>しそうで~す!!(笑)
Commented by BBpinevalley at 2018-04-23 02:51
シンシア・ニクソンが出ているんですね。
彼女は今、ニューヨーク市の市長選に立候補していて、話題を醸しています。
現役のクオーモ市長には勝てそうもないけど…

あまり成功した映画じゃなかったみたいですね。
ブロスナンのガールフレンド役は、それなりに魅力的な人に見えましたが…
アメリカ人の女性像というのは、日本人と(アジア人と)かなり違っているところがありますものね。
昔の映画でさえ、「裏窓」のグレース・ケリーは、男にグイグイ迫る女性でした。
我々が「たおやか」「控えめ」などと評価する資質には、西洋人はただイラつくだけのようです。
この映画のお話しとはちょっとズレましたが。
Commented by marucox0326 at 2018-04-23 12:12
> tad64さん
こんにちわ。

おお、サイモンとガーファンクルのナンバーに
反応してくださってありがとうございます。

前回も彼らの曲を貼ってポストしましたが、私たちの世代には
彼らの音楽はエバーグリーンですね。
擦り切れるくらいレコードを聴いたものです。
Commented by marucox0326 at 2018-04-23 12:33
> BBpinevalleyさん
こんにちわ。

シンシア・ニクソンの市長選出馬のニュースは
ちらりとネットで観ました。
日本でも話題をさらった彼女の出演作「SATC」は
以前、機内で観たんですが、どこがいいのか
私にはさっぱりわかりませんでした^^;
が、その後の彼女の役者人生、順調かに見えたのに。
票を分散させる狙いでしょうか。

私も男にグイグイ迫る女性好きですよ~♪。
ただここでのK・ベッキンセール、私にはどこかやさぐれて
見えてしまったんです。^^;カーシー・クレモンズも
インタヴュー動画の方がずっと可愛かった・・・・・。

見方はそれぞれ、貴重なご意見ありがとうございました^^
Commented by francana at 2018-04-30 00:13
ニューヨークのお写真(ですよね?)、どれも素敵ですね。
なにしろ行ったことがなくて、数多くの映画で見ては雰囲気を味わっているのです。
誰かの映画の感想は、いつもおもしろいです。
これは見ていませんが、なかなか豪華な俳優陣ですね。ジェフ・ブリッジスはおっしゃる通り、まだまだ活躍してほしいです~ 「から騒ぎ」のベッキンゼールは可愛かったですね。だいぶ前の作品ですが・・・大好きです。
(500) Days of Summer、私も好きでした。あの二人だからできた作品でしたね。
Commented by marucox0326 at 2018-04-30 15:26
> francanaさん
そうです。お上りさんの定番、
ニューヨークのエンパイヤステートビルの上から撮りました^^
私も映画や本や雑誌、TVで憧れを持って見ていました。
実際行ってみると、東京と遜色ない面も多く、日本がそれだけ
オシャレな都会を持つ国になったのかもしれないと思いました。

映画はキャストの魅力に負うところも大きいので、
私はその点はちょっと残念だったかなあ。

「500日のサマー」はご覧になったのですね。
英語圏の人間でなくてもわかる最後のオチもクスリ。
後味も良い映画でした^^
Commented by nekodaisukiyorgos at 2018-06-10 14:01
はじめまして。"40代後半で歌うことを習い始め、ライブに積極的に参加。映画や舞台鑑賞が趣味。建築&美術を見るのが好きなカッコイイ女性"スバラシイ!!あなたの参加ライブで大拍手したくなります、聴きたいな!「ニューヨークの少年」ご存知でしょうが古い話ですがSimon&Garfunkel20世紀の名アルバム"Bridge Over Troubled Water"一曲でLarry Knechtelの鍵盤楽器とHal Blaineのドラムスも印象的な「The Only Living Boy In New York-ニューヨークの少年」を映画よりこちらの方を真っ先におもいだしてしまいます。これからもブログ更新おねがいします。
Commented by marucox0326 at 2018-06-10 14:51
nekodaisukiyorgosさん初めまして。
拙ブログにようこそ、そしてコメントありがとうございます。
曲の方も文中リンクしておりますが・・・・。

S&Gの"Bridge Over Troubled Water”は大好きなアルバムでした。

よろしければこちらのポストもご覧ください。
https://marucox326.exblog.jp/29733230/

イエイエライブといっても素人の趣味の一つですが
ありがとうございます。
こちらこそよろしくお願いします。
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by marucox0326 | 2018-04-21 16:00 | スクリーンの向こうに | Comments(10)

照る日もあれば曇る日も・・・。そんな日々の戯言です。


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