春の痛み

日々増してきた春の兆し。
まだ寒い日もあって油断は禁物だ。
不安定なお天気のせいなのか、
芽吹きの季節はいつも、心浮き立つ反面、
何故だか物憂い気分にもさせてくれてやっかいだ。

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別れと出会い・・・・
それは卒業、入学。結婚。新天地への転勤だけではない。
春という季節は、区切りの時にふさわしいのか、
何か新しいことを始める人もいれば
長年続けたことに終止符を打つ人もいる。
そこには今までとは違う時間の過ごし方
今までとは違う人との関りが待っている。

そしてそんな中、苦い思いで唇を噛みしめて耐えている若者もいる。

春はでも、そんなことを知ってか知らずか
誰にも等しく訪れて、甘く頬を撫でていく。。



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実は、もうすぐまた一つ年を取る。
私もそんなことを繰り返して、幾星霜を経てきたことに
今更ながら小さな驚きを感じてしまう。
自らの来し方を振り返れば、きっと大事な何かを捨てたり
取るに足らぬものを拾ったりしながらここまで来たのだ。
今の自分が立つこの場所が、いったいどこなのかはわからないけれど。



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4月になれば
若者たちの華々しい門出を告げるニュースが巷に溢れることだろう。
彼らは皆にこやかに笑っているか、騒ぐ姿ばかりだけれど、
もしかしたらその心中は、心細さで震えているのかもしれない。
なぜならいつだって、希望には不安というやつが寄り添い
期待には寂寞という青白い感情が伴うものだから。

でも浮かれた細胞たちの熱を沈めて
慄きながら踏み出す一歩の先には
進むべき道をその足元に照らしてくれる一筋の光が見えるはず。
なぜなら人はいつだって、塵ほどの恐れも抱かずに
新しい扉を開くことなんてないのだから。




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そして桜

彼らは今年も、誇らしげに見事な花を咲かせ
艶やかな姿で人々を酔わせることだろう。
しかしそれもいっとき、
薄曇りの空の下、いたずらな風がやってきては
その花弁を容赦なく散らしてしまうことだろう。

それにしても、春を迎え入れる私の心は
何故だかいつも小さな痛みを感じている。
それはやがてほろ苦い後味と小さな沁みを残して
毎年少しずつ胸の奥深くに沈殿していくのだった。





























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Commented by surgeon24hrs at 2018-03-24 07:37 x
こんばんは。

春ですね。と言ってもまだまだ三寒四温から抜け出していませんね。

春は日本は年度の切れ目なので、いろんなことが起きて忙しい時期でもありますね。おっしゃるように出会いやお別れ、様々なことが起こります。この時期がパッと咲いてパッと散る桜の時期と重なっているのも、心をいろんな方向へと向かわせますね。

お誕生日おめでとうございます!
Commented by blackfacesheep2 at 2018-03-25 00:23
若いころは、晩秋が一番好きな季節でした。
でも、五十路を過ぎてからは、早春も好きな季節になってきました。
出会いと別れの季節・・・まさしくその通りです。
何かを始める季節でもありますね。

私も来月、また一つ馬齢を重ねます。
そしていよいよ、厚生年金というものをいただけるようになります。
う~む・・・若いころは、年金をもらう歳のおじさんは、酸いも甘いもかみ分けた達人だ思ってましたよ。

でも、そんな歳に自分がなってみると、精神構造は若いころとは何ら変わらず、肉体的に衰えた未熟な自分がいるだけなんですねえ。(;・∀・)
いやはやなんとも。
最初の年金支給が入金されたら、何か記念になるものを買おうかな。^^
Commented by umitosora14 at 2018-03-25 10:50
こんにちは。
華やかでありながら、もの悲しく、心が浮き立ちながら、心細さも覚える季節。
春は特別な思いを抱かせる季節ですね

>希望には不安というやつが寄り添い
期待には寂寞という青白い感情が伴うものだから。

上手に表現されるなって感じました^^

それぞれの日々が流れ、その脇を季節の歩みが通りすぎて行く
手に取ることも、触れることもなくても、
なにかしらの影をふわっと落としながら。

この春、梅には会えなかったけど、
桜は、やっぱり桜は、じかに愛でたいなって思ってます

桜の咲きほこる季節にこの世に誕生されたんですね
素敵ですね
お誕生日おめでとうございます^^

Commented by marucox0326 at 2018-03-25 12:18
> surgeon24hrsさん
こんにちわ。

こちらもまだ風も冷たく、桜も5分咲きといったところでしょうか。

そうですね。華やかなものを見たり、嬉しいこと楽しいことがあっても
なんだか心淋しくなってしまう、どうも年を取るといけませんねえ。

ありがとうございます。26日で62チャイです。
まだまだ鼻息荒く頑張らなくちゃ^^
Commented by marucox0326 at 2018-03-25 12:37
> blackfacesheep2さん
こんにちわ。
そうですねえ、でも私の場合、
秋の方が春より花粉に悩まされない分好きかも^^;

私の祖父母は4人とも60代、70代で鬼籍に入りました。
それを思えば寿命が延びた分、見た目年齢はぐっと若くなりましたから
精神年齢もいい意味でも悪い意味でも成長してないのでしょうかね。
でも黒顔羊さんのお写真には、若々しい鋭い感性を感じます。
きっと鋭敏な心のアンテナをお持ちに違いありません。素晴らしい事です^^
Commented by marucox0326 at 2018-03-25 12:45
> umitosora14さん
こんにちわ。

どうも年のせいか、わいわいやっててもちょっと物寂しかったり
嬉しいことがあってもなぜかちょこっと切なかったり、
しちメンドクサイ奴になってしまいましたワ・・・・。

いえいえつまらぬ駄文にお付き合いありがとうございます^^;
そしてお祝いのお言葉もありがとうございます。
もう60代2年目を迎えてしまいましたけど^^;
3月も最後の方なので、得することも損することもありました^^;
Commented by BBpinevalley at 2018-03-25 14:15
そうか、日本は卒業と入学/就職があるから、春って別れや出会いの季節なのね。
そう言われてみれば、そうでした。
新入生の新しい制服など、とても初々しく春らしく見えたもの。
日本ならではですね。
ニュージーの入学式は2月、アメリカは9月。
新入社員と一目でわかる姿も、あまり見ることがないですね。
マンハッタンなどの金融街では、そんな姿も見られるのかもしれませんが、日本のように一斉に就職するわけではないように思います。
春はサイクルの始まりだし、日本の風習はとても季節に合っていていいわね。
今更のように思い出して、うなずいてしまいました。
Commented by marucox0326 at 2018-03-25 14:45
> BBpinevalleyさん
こんにちわ。

きっと季節の感じ方にもお国柄が出るんでしょうね。

ハラハラと散る桜の花びらに無常を感じたり
あまりの美しさに妖気を感じて死体が埋まっているなんて考えたり
ウェットな日本人気質のひとつかもしれません。

でもまだまだ風が冷たく油断は禁物。
もうすでに夏が恋しい私です^^;
Commented by francana at 2018-03-25 18:04
お誕生日なのですね、おめでとうございます。
今回も素敵な表現がたくさん。あぁ分かると頷きながら読みました。
取るに足らぬものを拾ったりしながら・・・そうなんですよねぇ。
新しい扉を開ける若者たち、若くない人たち(笑)、様々な思いで春を迎えるのでしょうね。
日本にいたころに感じていた春ならではの気持ち、こちらで暮らすにつれて薄れていっている気がします・・・良くも悪くも。

「Song to Song」、お時間があったらどうぞ(笑)。
物語は難解というか、ないようなものですが、映像が素晴らしいです。俳優たちも皆(ライアン・ゴズリングも)、美しいの一言ですよ。
Commented by marucox0326 at 2018-03-25 21:01
> francanaさん

お祝いのお言葉と拙い記事に、お優しいお言葉をありがとうございます。
若くないこれからこそ、生活も身だしなみも行いも、
もっとちゃんとしなきゃあと思いつつ・・・・。
フランスのマダムの様には行きませんが、色々な意味でキレイなおばあちゃん
になりたいものです^^;岸恵子さんとか池内淳子さんみたいな方に憧れますね。

「song to song」
映画は映像美と音楽が良ければそれでも十分満足できますよね。
でも公開まだの様です^^;
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by marucox0326 | 2018-03-23 11:34 | ひとりごと | Comments(10)

照る日もあれば曇る日も・・・。そんな日々の戯言です。


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