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食いしん坊のひとりごと

「帰省したら必ずこれを食べるのが楽しみなんです」

30年以上も前のことである。
その時テレビの映像は、ある店の前で行列に並び
にこやかにインタビューに答える女性を映し出していた。
その店というのは熱田神宮そばにある某有名鰻料理屋で
当時結婚したての大阪から名古屋市内に移り住んだばかりの私は
その画面を興味深く見つめていたのだった。



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「鰻」といえば名古屋ではご存じ「ひつまぶし」である。

そもそもは、その熱田神宮そばにある某有名鰻料理屋が考案して
店で出していたものが、今ではどこの「鰻屋」でも出すようになった。

そればかりか東京や大阪の繁華街でも
「ひつまぶし」という文字をメニューに見かけることは少なくない。
驚くのは、「牛のひつまぶし」とか「ひつまぶし風」と銘打って
最後は薬味を乗せ、出汁をかけてお茶漬けで〆る
という食べ方が珍しくは無くなってきたことだ。

「うなぎ茶漬け」なるものは既にあった。
どう違うのかと考えてみたところ、
こちらは白いご飯に、鰻もしくは鰻の煮しめて佃煮状にしたものと
山葵を乗せ、上からお茶(番茶でも緑茶でも)をかけるという
シンプルなものだったように記憶する。



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私が愛知県に住み始めたころには、さほどでもなかったように思うのだが
その後起こったご当地グルメブームに乗って
「名古屋メシ」は美味しいと盛んに喧伝された時期があった。
昨今では「天むす」「味噌煮込みうどん」「味噌カツ」「ひつまぶし」
プラス台湾ラーメン?が代表的な名古屋名物と言われている
・・・・・・・・・・・・気がする。

私が子供のころには、名古屋といえば「きしめん」と「ういろう」だったはずなのに。
比べてみれば、こちらは地味だしどうもエンターテイメント性にかける。

「食の流行」というものはめまぐるしく変遷するもので
いつしか本来の名産が後続にとって代わられてしまうということは
どこの地域でもそうなのだろう。

たまに帰るくらいでは「浦島太郎」状態だった私も
実母の遠距離介護で、しょっちゅう大阪と愛知を行き来しているおかげで
ここのところすでにもう、今現在の関西の事情通になりつつある。
とはいえ、
大阪名物「かすうどん」なんて言われても
かつての関西人の私には「なんやそれ?」なんである。



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それにしても・・・・
母はずいぶん食べなくなった。


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でもお刺身や鰻は大好物で
ぺろりと平らげる。

やっぱり食べ物を残されるのは悲しいので
きれいに空になった器を見ると
私もほんのり幸せな気持ちになる。

さて
あなたはここで挙げた食べ物
召し上がった経験はおありだろうか。



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正直なところ
私にはなぜあえて、鰻の身を切り刻むのか
最初に抱いた少しばかりの疑問が今も拭えずにいる。

熱田神宮そばの某有名鰻料理屋本店に
まだ行ったことがない私なので
それはひがみだと思っていただいて一向にかまわない。

ひがみついでに言えば上記に上げた名古屋メシベスト5のうち、
私が好んで食べるのは「天むす」だけである。

そしてうどんなら「きつねうどん」と決まっている。



「食の嗜好」というものは
故郷に限りなく繋がっている。





















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by marucox0326 | 2016-09-30 19:58 | おいしいもの | Comments(6)

September in The Rain

暑いのか寒いのかはっきりせんか~いっ
しかも梅雨って夏の後だっけ?と皮肉の一つも言いたくなる。

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こうも曇天が続くと

恋に身をやつし、トキメキのキラキラday・・・・
なんて乙女な日々を送っているわけでもなしの身の上なれば
鬱の虫にふさぎ込むことはあっても
旺盛な食欲だけはとどまることを知らないのが悲しい。



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今朝の「天声人語」によると「季節性感情障害」なる病があるとか。
秋から冬にかけての日照不足で気分が落ち込み
脳の神経伝達物質がうまく働かなくなり
朝起きるのがとてもつらくなるなどの症状があるそうな・・・。

いやん、それかしらん。
でも朝はすぐ目が覚めちやうし、
母を預かったりすると、しょっちゅう起こされるから
もともと睡眠は浅いのョ
年のせい?・・・・ハイハイ。

いずれにしても早くお天道様を拝みたい!!

何かリフレッシュできることはないものかと


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息子に貰ったプーケット土産のお香を焚いてみた。

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三本刺しに挑戦。

爽やか~に過ごせるかと思ったけれど。

息子よ、
悪いがそうでもない・・・・。

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やっぱ私はこっちだな~。
「九月の雨」
春を迎えたというのに
過ぎ去りし9月の恋の思い出を切なく歌ったこの歌は
沢山のカバーがあるジャズのスタンダードナンバーだが
こちらはリンゴ・スター加入前の(ドラムはピート・ベスト)
ビートルズが歌っている幻の一曲だ。

軽快なロックアレンジで
「デッカ・レコード」のオーディションに臨んだ彼らだがあえなく落選。
その後別レコード会社から出した「Love me do」が大ヒットする。

ご機嫌にロックしているポールってやっぱり天才。




ご覧の皆様も少しは気分もアップしていただけたかしら?


さて
実は秋の恵みをいただきに
遅ればせのバカンスには行ってきた。
そこは西の食の宝庫といってもいいくらい
美味しいものが沢山の場所。

そのお話は次の機会に♪


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by marucox0326 | 2016-09-29 15:57 | sing!sing!sing! | Comments(2)

スポーツあんなこんな。

うすら寒いのに動くと汗をかく・・・・
爽やかな秋の到来はいつになるのやら。

イワシとアナゴの天ぷらなんぞを揚げてみた。
背の青い魚は好物である。
レモンをキュッと絞ってお塩でいただきましょ。



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リオ五輪に続いてリオパラリンピックも中々面白かった。
車いすバスケと国枝選手のテニス(シングル)は惜しかった。
アスリートとして勝負に拘り戦う彼らの姿に
何だか人間って凄いなあとあらためて思い知らされた。

特に感心したのは開会式の両足義足の女性のクレーンとのダンス。
なんであんな風に自然に全く違和感なくアトラクティブに踊れるのか。
閉会式のパフォーマンスも
オリンピックのそれに負けずとも劣らないで心が躍る演出だった。
ピチカートファイブは以前好きなバンドだったし
何だか東京五輪も楽しみになってきた。

ありあわせの野菜と牛コマの炒め物に
おでんもどき。


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そしてバスケットボールもサッカーに続けとばかり
ついにbリーグが開幕した。

長らくプロ化を主張するbjリーグと
あくまで企業スポーツとしてやっていくことを主張するNBLとの対立で
国際バスケットボール連盟から出場停止まで言い渡されてしまった日本のバスケ界。
サッカーJリーグを立ち上げた川渕氏のテコ入れでbリーグは発足した。
Jリーグ開幕の時のように派手な演出で幕を開けたはいいが、
集客は?収益は大丈夫だろうかと余計な心配が頭をもたげる。

開幕戦、夕飯準備をしながら見ていた。
解説者とアナウンサーが、ルールや試合運びの基本的な説明に終始し
有名タレントをゲストに、さあ盛り上げていくぞと気合十分、
試合のほうも終盤沖縄が猛追し、見せ場もあった。

バスケというと誰でもすぐ知っているのは田臥雄太選手、五十嵐圭選手だろうか。
佐古選手とか折茂選手とか、外山とか節政の時代ははるか昔・・・・
現役なら竹内兄弟や川村卓也選手などが高校生の時は応援していたけれど
今の若い選手の名前はほとんどわからない。

愛知県は社会人バスケにおいては、アイシン、豊田自動車、三菱電機など
(bリーグでは企業名は冠していない)強いチームがあり、高校も強い学校が多い。
チーム名も川渕氏の考えに基づいて地域密着を前面に押し出している。
何よりバスケットボールの競技人口は多く、エキサイティングな競技なのに
マイナースポーツなのは、ざっくり言えばお金にならないからで。
今後子供たちが夢をもってプロ選手を目指せるよう頑張ってほしいものである。


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でこの日は、思いっきし手抜きメニュー。
かぼちゃも前日の残り物だし・・・。

お刺身、枝豆、カットしたトマト、
蟹酢にかぼちゃの炊いたん

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大好物のいちじくをカットしてラブリーに盛ってみた。
いつもは皮のままペロリといっちゃうのだが。

さてさてオマケの阪神タイガース

細かいことはいうまい。何故なら遅ればせながら
先週の連勝のかいあってか、何とか4位に手が届く位置まで来たから。

そしていよいよ福原忍投手も引退のニュースに
やっぱりという思いと寂しさが・・・。
彼も又阪神一筋、涙の会見に
若かりし頃の、スマートだったその姿は記憶の底にあるはずなのに
何だか全然思い出せない・・・・

時間って残酷。
でも、第二の人生も頑張っていただきたい。

お疲れさま、そしてありがとう。





















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by marucox0326 | 2016-09-28 16:39 | 日々の出来事 | Comments(8)

ほろ酔い気分で夏の宵♪

雨風が強くなってきた。
今夜はヴォーカルレッスンの日だったけれど
先生から延期の連絡が入る。

家で練習するかっ・・・・いやはや近所迷惑なことである。
普段は車の中で歌ったりすることが多いんだけど
このごうごうという音に紛らしちゃえ。

それにしても大きな自然災害も珍しくなくなってきた昨今では
学生さんだけでなく職場でも、警報によっては早く帰宅するように勧告されるようだ。
夜遅くまで開けているスーパーや大型店舗も閉めてしまったりする。
社員が帰宅困難になってしまうことについての配慮があるのはいいことだ。



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少し前にツレとお出かけしたのは
名古屋駅にほど近いこちら。
キリンビール名古屋工場に併設のブルワーズハウス。


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店内はアメリカンスタイルで、
内装も中々いい感じ。
全国にもある同じような施設と同様
工場見学とセットだと試飲もできる。

名古屋といえばご当地ビールの「金シャチビール」とか「カブトビール」が有名だが
やっぱり味が濃い。うちのツレはあまり好まなくて。
でもそれらのブランドの下には原料、水、醸造の工程に至るまで
結構な種類があるのには驚く。
さらに近年はクラフトビールを飲ませるブルワリーが
遅ればせながら名古屋にも続々と出来てきた。
お店の雰囲気と食事が美味しければ行ってみたい、飲めないけど。

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そういう意味ではここはそんな私もお気に入り。



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シーフードサラダや
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アボカドと蛸のグルサミコ酢のなんちゃら。

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ベーコン入りジェノベーゼのパスタ

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私はサングリラ。
飲み比べセットもあるんだけれど
ツレは「一番搾りプレミアム」ばかり。


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もちろんステーキも。
お肉は食べたくて・・・・迷った末にこれに。
アメリカンビーフやオージービーフのほうが
刺しの入った和牛より好きな私。

「美味しいけど、パサパサやなあ」とツレ。
「うッそぉ~ん、どこが?!」

まあ「味のわからない男」ゆえほっとくしかない。
でもこのボリュームである、殆どツレの胃袋に納まっていった。
「結局食べるんか~い、いつもの事さねえ」と
寛大なる妻は心の中で呟くにとどめる。


この後デザートもしっかり食べて


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店を出るとあたりはすっかり宵闇に包まれていた。
このあたり、ロマンティックな散歩道には程遠いが、
晩夏の風に吹かれながらプラプラと駅まで歩く。

「いつも車だけど、こういうのも悪くないね」

駅まではせいぜい10分足らず・・・・のはずだった。
来た時よりもこちらが近いとツレの言うままについて行ったが
途中まで来ると、何と道がない。行き止まりだ。
「生けるGPS」の異名を持つ彼も
万能ではないことはわかっている。

「ええ運動になったやん」
笑顔のツレの言葉に無言を貫く妻であった。


















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by marucox0326 | 2016-09-20 20:06 | おいしいもの | Comments(12)

Muggy Days

奥様、蒸しますわね。

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台風が迫ってきている。
来週の実家詣でに影響はないか心配だ。
まあ今までも、酷暑の中、大雨大雪の中
ものともせず出かけてきたので
新幹線が大幅に遅れさえしなければいい。

ああそれにしもここ数日のうっとおしい空模様
いたしかたないとはいえ、気分はダダ下がりだ。

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”爽やかに過ごす方法を探す心の余裕ぐらい持ちなさいョ”

心の声が私を叱る。

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先日、友人たちとのランチを兼ねて出かけたのは
とあるデパートの一隅で開催された
いわゆるフェアトレードに関する小さな催し。
低賃金労働を強いられている途上国の
最貧困層を支援するいくつかのグループが出展されている。
カンボジアやタイ、パキスタン、インド、ベトナムなど
実際に現地に住んで活動されているという
若い方のお話を伺うのも楽しかった。

伝統的な手工芸、そもそも生活のために作っていたものも含め
適正価格を設定し、厳しい商品チェックで販売できる製品を作らせ
経済のしくみまで指導し自立を促す・・・・
草の根レベルでのそういった活動の事は今は広く知られているし
私も何度かそんな商品を販売している場に、立ち寄ったことはある。
しかし正直なところ、購買意欲をかき立てるものは少なかった。

今回もふとしたご縁でお知り合いになった方のご紹介がなければ
見過ごしていただろうし、実はさして期待感もなく出向いたのだが
行ってみると、伝統的な刺繍が施された繊細な布製品
天然石を使用したアクセサリー、籠やバッグなど
どれもデザインも素敵だった。
しかも天然石のアクセサリーなどは
作家さんたちから原価値段ですね、と言われるくらい廉価なのだ。
色合いも優しく、日本人好みのものが多い。

ご紹介くださった方もいらしてお話しもできた。
女医という多忙なお仕事なのでお目に係れるとは思っていなかったのに。
今もお仕事の合間を縫って現地に飛び、熱心に支援されているとのこと。

購入することぐらいでしか協力できないが、
友人はパールと水晶のネックレスを購入、布物を買った友人も・・・。


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私が求めたのはカンボジアのホーイチさんという方が作られたという
このトレイ。とても硬くて丈夫。
よく見かける似たものは、物を載せて持ち運ぶのは憚れるほど
ヤワなものが多いが、こちらは持ち手もしっかりしている。

ステキにおうちカフェでも楽しみましょ。ルン♪


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と言いたいところだが
まずはこんなの。

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お疲れモードでご帰還のツレに。

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休日の昼下がり。
昨夜の煙ったような霧雨は止んだけれど
すっきりはしないお天気。

こんな時間はお気に入りの音楽でリラックス。





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チエット・ベイカー
トランペッターでありながら
そのヴォーカルがより愛されているのは
悲惨な晩年からはかけ離れた、軽やかだけれど
どこか突き放したような、クールで媚びない歌い方にある気がする。

私は彼の英語の発音も大好きなのだが・・・・・・。

こちらはガーシュインの名曲をカバーした一曲。
「But not for me]

愛の歌も輝く星も僕のものじゃない。
(中略)
君とのキスは忘れられないけれど
でも君は僕のものじゃない


あの有名な、聞くと俄然京都に行きたくなる(ならないか)
「マイフェイバリットシング」や
以前ブログでもご紹介した「ひとつだけ」→★とは
対極をなす歌詞の内容ながら
空気が重く湿り気を帯びたこんな日には
ミントの香りがするかのようなこの歌声が
気持ちを軽やかにしてくれる・・・・。

























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by marucox0326 | 2016-09-18 14:59 | sing!sing!sing! | Comments(14)

心の欠片

ある夕暮れどき
つけっぱなしのテレビから、耳に飛び込んできた
メロディの印象的なフレーズに、思わず夕飯の支度の手が止まった。

I want you come on come on come on come on and take it
Take another little piece of my heart now , baby
Break another little bit of my heart now, darling yeah

懐かしくも切なくシャウトするジャニスの歌声に
即座に画面を見にテレビの前に行った時には
その香水のCMはもう終わっていた。
ただそれが何という香水かということだけはわかったが。
ああそれは
若かりし頃好きだった香りだった。
でも、傍から見れば「花の女子大生」ー当時よくこんな言われ方をしたー
ではあったかもしれないけれど
ブルジョワジーのかけらもない、普通の女子大生だった私。
それは手の届くプライスではなく
甘くて清楚なその香りを上手に纏わせる術も知らなかった。

憧れだったミス・ディオール。

私が知っているのは格子柄のクラシカルなボトル。

リニューアルされたそれは新時代の女性のイメージなのだろうか。
ご存知の方もいらっしゃるとは思うが
その後何度か目にしたCMの内容はこうだ。






ナタリーは神々しいくらいに美しい
でも花嫁にしてはちょっと初々しさに欠けるし
バックに流れるのがJ・ジョップリンってどうなの?
いや彼女は偉大なシンガーで、
起用曲の「Piece of my heart」は大好きなナンバーだけれど。
それだけに最初は腑に落ちなかった。

でも改めてこうしてよく見てみると
最初のシーンはボーイが花束を届けに来るところから始まる。
「マダム・・・」と呼びかけられた彼女は「私はミスよ・・・本当に」と答えている。
若くはないけれど、未婚であるもしくは再婚なのかもしれない花嫁は
今までひたすら仕事に生きてきたのかもしれない。
やっとつかんだ幸せ?でも彼女の表情は戸惑っているようにも見える。
やがて父親の腕に導かれバージンロードへ。でも本当に好きな人は花婿ではない・・・・。

自立した女性。意志を持った女性。
そんな新しい「ミス・ディオール」のイメージを体現したストーリーのようだ。

で、一見結びつかないジャニスとディオールについては
ハイブランドでエレガントなディオールだけれど、
ここは、女性の激しさとか強さを打ち出しているのかな。

来て!来て!来てちょうだい!
そして奪って欲しいの、私の心のかけらを今すぐに。
壊して!私の心のかけらを、ダーリン、さあ!

ジャニスの魂の叫びとも思える曲の解釈はさておき
こんな私だってフレグランスのお気に入りはあるのサ。
3・40代の頃はシャネルのアリュールや
エリザベス・アーデンのフィフスアベニューを使っていたサ。
アニック・グタールのプチ・シェリーも好きだったサ。


でも・・・・・。

はて?最近は。






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by marucox0326 | 2016-09-09 01:13 | ひとりごと | Comments(4)

行く夏を惜しんで

相変わらず蒸し暑い。

さはさりながら
洗濯物を干していると
この前までくわっと照り付けていた日差しが
もうただ力なくじわりと熱だけを持って
私に纏わりついているのを感じる。

日が短くなった。
午後6時を回るともう暗くなり始めるのが悲しい。
何故って秋が待ち遠しいというよりも
その先の凍える冬を思ってしまうから。

ギラギラした太陽が恋しい・・・・夏よ行くな。



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でもこの先数十日後のある日、また洗濯物を干すときに
心地よい乾いた風が、いつになくひんやりと
頬を撫ぜていくのに気付いたら
私はきっとその瞬間、首が痛くなるほどに空を見上げ
どこまでも高く澄み渡ったそのスカイブルーに
かつての夏への感傷などすっかり忘れて
秋の訪れを歓迎しているに違いないだろう。


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野坂昭如氏の著作の中の「夏わかば」という短編が好きだ。

時は終戦間近、戦災で家を焼かれ孤児となった16歳
(たぶん数え年、今でいう中学3年生と思われる)の少年敬は
浜に置かれた古い砲台(西宮にある和田岬砲台か?)をねぐらとしているが
ある日、そこにやってきた二つ年上の美少女怜子に見咎められる。

少女は思ったままを率直に彼に尋ねてくる。
少年はそんな彼女を眩しく感じている。
彼女もそれを十分に承知しつつ、たわいのない砂浜での遊びや
言葉のやりとりに新鮮な感動を覚えている。
そしてまた、閉塞感と絶望というより開き直りにも似た無感覚の中
逞しく生きてきた少年にとっても
その時間は、モノクロだった景色が色鮮やかに変化したかのようだったろう。

「明日うちのお風呂に入りにけえへん?」

そう誘われた敬は
ついでに風呂の炊きつけにする薪を割って欲しいと彼女に頼まれ
それを名目に、彼女の父親(医者)のいない間に
彼女の家に行く約束を交わす。
そして二人はさらに親密になっていく。

疎開先の親戚の家を飛び出して戻った我が家はすでに焼失し、父母を亡くした敬と
病弱な継母と、開業医でありながら戦局上病院勤務を命じられ留守がちな父
学徒出陣で不在の三高生の兄を持つ、つまりは殆ど一人暮らしの怜子。
二つの孤独な魂はおずおずと
いやむしろ怜子は無邪気を装って彼を翻弄しながら寄り添っていく。
敬は怜子の家で、疎開先に送る荷物の荷作りを手伝い
二人で海を泳いで砲台の中で眠り
電車に乗って敬の家の焼け跡を見に行ったりもする。

どこか含羞にも似た気遣いを見せる敬に対して
いつもまっすぐに気持ちをぶつけてくる怜子。

ある空襲警報が鳴りやまぬ夜
敬は怜子が心配で、父親がいるかもしれぬ彼女の家に駆けつける。
「敬ちゃん」
「大丈夫やて、まだ遠い」
押し入れの中に身を寄せあう二人。
遠くで鳴る爆音と闇を照らす炎に怯える怜子は敬にしがみつき
そして敬は、彼女の胸のふくらみを腕に感じるのだった。

やがて空襲は止み、上気した顔を近づけて怜子は敬に言う。
「敬ちゃん、医学部いかへん?お兄ちゃん医学部いややいうて文科にはいってん
そやからお父ちゃんの跡継ぐんやったら、家に婿養子取るわけやな、医者の」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


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焼け跡作家などと言われる野坂昭如氏
「火垂るの墓」はご存知の方も多かろう。
あの小説の中に出てくる二テコ池はツレの実家の近くにある。

様々な顔を持っていた氏は昨年末に亡くなったが
いくつか読んだ小説の中では
「エロ事師たち」と「骨蛾身峠死人葛」が鮮烈な印象だった。

「夏わかば」に描かれているのは、この中のどれとも違う情景だが
夏が終わりに近づくと、ふと思い出して再読したくなる小説である。




















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by marucox0326 | 2016-09-03 01:05 | ひとりごと | Comments(10)

照る日もあれば曇る日も・・・。そんな日々の戯言です。


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