カテゴリ:ひとりごと( 94 )

Spring has sprung♪

三連休の最終日、ポカポカ陽気は続いている。
ああしかし、喉のイガイガ、鼻のムズムズ、目のかゆみ
今年もやっぱりやってきた恨めしき花粉症。
我が身にとっては、嬉しくも悩ましいシーズンの到来である。

とまれ、家の中にこもりがちだった暗く長い冬は立ち去り
いよいよあちこちで聞かれる花の便りに心は浮き立っている。

さて今年のお花見はいかに?・・・。



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実母の遠距離介護を続けて5年足らず。
最初はさほどたいそうなことではなく、
足腰が弱ってきて気弱わになった母を
月に一度か二度のペースで見舞うといった程度のことだった。

それは奇しくもブログを開設し始めたころと重なる。

子供たちもそれぞれ社会人となり、
親としてようやく肩の重荷を下ろした想いと
心に空いた小さな空洞を埋めるために、
自分自身の暮らしの中で出会った出来事や、
ふと立ち止まって思うこと考えること
それは些末なあれこれだけれど、世の中に発信してみようと思った。
かつて、私がそうだったように
(私にはお気に入りのブログがいくつかあった)
もしも誰かの目に留まり、ブログを通して共感をしていただいたり
一緒に考えていただけるようなことになれば
何だかそれは心躍る人生の小さな宝物になるかもしれないと・・・・・・・・・。



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この間、長男は結婚し子供が生まれ
次男も伴侶を得て仕事でアメリカに旅立った。
そして実母には認知症の症状が現れ始め
私は毎週、名古屋→新大阪間を新幹線に乗って実家に通うようになり、
昨年からは毎月十日間ほど自宅に母を連れ帰って看る生活となった。

この五年間を簡単にいえば、まあざっとそんなところだ。

もちろん詳細に話せば数十ページに及ぶだろう色々な出来事は、私のブログ生活を脅かし
親しくさせていただいていたつもりのブロガーさんの更新が止まって数か月に及ぶと
さらに私の心は折れ、昨年は本当に更新が途絶えがちだった。

投稿する気が起らないかわりに
普段は全く気に留めないアクセス数を見ては思ったものだ。

「この数字がゼロになるまで見届けてやろう」




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一人暮らしの母は、
今では殆ど車椅子生活になり、会話もなくなった。

徘徊や妄言に振り回されたりもしたが
昨年の秋ごろから、私は自宅介護にこだわることに疑問を感じ始め
老人ホームへの入居を考えるようになった。
認知症といえども自意識が強く、思い立ったら驚くほど行動を起こして
あげく周囲を困らせてしまううちは、老人ホームへの入居は考えられなかったのだ。

正直一人で置いておくのは危険な状態だったにもかかわらず
そうせざるをえなかった。

そんな中、母をデイサービスやショートサービスに預け
ヘルパーさんに助けられながらなんとかやってきた。
介護現場の方たちは皆優しく明るくて本当によくしていただいたし
若いスタッフの方に囲まれて笑顔の母の写真もある。

そのうち、母はだんだん感情を荒立てたりしなくなった。

それは認知症だからわからなくなったというよりも、
体も思うように動かせなくなって、ただじっとそのことに耐え
静かに悲しみと諦めを受け入れるしかなかった母の姿なのだ。

母にとって良かれと思ってしたことも
果たして本当によかったのかどうか。

常に自問自答の毎日。

私が時間をやりくりして母を看たからといって
結局はそれは自己満足でしかないのだ。

虚しさの中で、
私もまた深い井戸の底を見つめているような気分に陥って
抜け出せない日も少なくなかった。



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そんな私の実家詣でももうすぐ終わる。
私の自宅にほど近い場所に
空きのあったこじんまりとした介護付き有料老人ホームに
月末母は引っ越すことになっている。

母ももうあちこち行かされなくて済むし
私もいつでもただ会いにだけ行けばいいのだ。

また新たな母との時間が始まろうとしている。





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今頃になって気づいたのだが
偶然にもその日は私の61歳の誕生日だった。


今日も外は穏やかに晴れ
午後の陽ざしがサッシから部屋に伸びて
気持ちのいい春分の日となった。

一人のんびりとトレーン(J・コルトレーン)のサックスを聴いている。





























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by marucox0326 | 2017-03-20 13:33 | ひとりごと | Comments(16)

ま・いいんだけど・・・・。

平日の午後6時ごろ
その時私は混みあう電車の中にいた。


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何かのトラブルで電車が止まっているせいで
ホームには人が溢れ、ようやっと乗車できたのだった。

昔に比べて最近の電車は、
ちょっとしたことでも遅れたり止まったりする。
不審物を線路上に発見か?とかトンネル内で不審火?とか・・・・。
いたずらや人身事故も含め、
危険回避のためには致し方ないことであるし
乗客としては少々の我慢を強いられても
安全第一で運行していただきたいと思っているのでそれはいい。

で、そのすし詰めの電車が大きなターミナル駅に停車し、
どっと大勢の人達が降車した際、
私の側の向かい合った4人掛けの席の一つが空き
運よく私は座ることができた。
その後降りた人と同じくらいの人達が、同じくどっと乗車してきて
一瞬空いたかに見えた通路もあっという間に人で埋まってしまった。




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扉が閉まり電車がガタンっと発車すると
その衝撃で私の傍らに立っていた女性がよろけ、私の上に覆いかぶさってきた。
さらにその勢いで、私のブーツのつま先が
前に座っていた濃い顔立ちのどう見てもアジア人に見えない紳士のつま先を
思い切り蹴ってしまった。
慌てて呟く私の「sorry」に、彼は穏やかな笑みを優しく返してくれたが
その時私の膝の上には、一瞬だが女性の背中が乗っていて
彼女が迷彩柄のリュックを背負っているのがわかったのだった。



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「大丈夫ですか」と私が言うと、起き上がったその女性は
「ホントに何があったんですかねえ・・・ホントに」と
悪びれる様子もなくこの混雑ぶりに困惑の様子だった。
すると彼女の背後で
「通して…ちょっと・・・・あのごめんなさい」と別の女性の声がして
小柄な初老の女性が、前述のつまり迷彩柄リュックの女性の前の少しの間隙に
身を刷り込ませようとしてきた。

迷彩柄リュックのご婦人:「ああどうぞどうぞ、立てます?大丈夫?」
初老のご婦人     :「ごめんなさい」
(と言いつつ紙袋を落としてしまい、バサバサさせて何とか拾い上げながら)
            「私小さいからあっちだと息が詰まりそうで」
迷彩柄リュックのご婦人:「いいんですよ~ホントにこんなに込み合うなんてねえ
             アラアラあなた荷物大丈夫?」



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私は立ち上がり、「どうぞ」と初老のご婦人に席を譲った。

初老のご婦人     : 「え?!あ・いいですよお」
迷彩柄リュックのご婦人: 「いいじゃないの、お座りなさいよ、あなた荷物あるんだし・・・」
(私も小さくはない紙袋を持っていたけれど、この際そんなことはどうでもよろしい)
初老のご婦人は席に座るとやおらスマホを取り出しメールを打ち始めた。

すると次の瞬間、何故だかくだんのアラビアンな紳士も席を立ち
「どうぞ」と迷彩柄リュックを背負ったご婦人に席を譲ったのだ。
「まあ・すみません」
その時はじめて気づいたのだが、さらっとお礼を言って座った彼女。
どう見ても私より年下のような・・・・。

さらにこの迷彩柄も、いやもとい、迷彩柄のリュックを背負っていたご婦人も
即座にリュックからiPadを取り出し、熱心にキーを打ち始めた。

電車がいくつかの駅を通り越し、その後乗客は一向に減らず
私が降りる駅についても、お二人はスマホを操作し続けていたのだった。



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くれぐれも言うがこれは恨み節でもなんでない。



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「お前が若く見られた・・・・っちゅうことでヨカッタやん。
俺なんかこないだ席譲られたん、めっちゃショックやったし」
と笑いながら言うツレ。

そ?!そうなのか???・・・・ま・いいんだけど・・・・。


相も変わらずお写真は本文とは一切関係ない。
カフェ「NOVATAN」さんでのティータイム。
くつろげたなあ~~



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by marucox0326 | 2017-03-03 19:46 | ひとりごと | Comments(12)

かくして女もひとり飯

どこかに誰かと出かけたら、お茶を飲んだり食事をしたり
たまには深夜までお酒を飲んだり・・・・・。
人とのコミュニケーションにこれらの行為は欠かせない。

しかしながら、女は食事場所にうるさい。
いやもちろん男もうるさいが・・・・・・・。

特に予約も入れず、会った流れでランチに行こうかとなった時
気心の知れない相手だと何処へ行くか?何を食すか?
少々の気づかいはお互いに必要になる。
仮りに知りすぎるくらい知っている相手であったとしも
「何にする?洋食?和食?」くらいは尋ねるかもしれない。

ああでもそんな時、実は困るのが
「なんでもいいよ」というリアクション。

「う~ん、じゃあイタリアン行く?」
と言ってテキトーに選んだイタ飯屋に入って
楽しい時間を持てれば、味はどうであれ
メデタシメデタシなんだけれど・・・・・。


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それは随分前のこと、
まだ一人で外食なんてできなかった若かりし頃
街中で友達と偶然会って食事に行こうと相成った。
彼女は「なんでもいいよ。私好き嫌いないし。」と気さくさを装ってはいたが
私自身は、正直それほど懇意な間柄でもなし、一瞬戸惑いながらも断る勇気もなく
少し緊張の面持ちで、駅地下の食堂街へと連れ立って歩いたのだった。
ところがいざ店を選ぶ段になって、それでなくても混んでいる昼時の食堂街の中を
「市中引き回しの刑」のごとく、彼女のあとをついて散々歩き回わされてしまったのだった。


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彼女曰く
「ここは雰囲気が・・・・」とか
「ここは入りにくくない?」とか
ついには「ここって食べられそうなものないよね?」と来た。
その時に至ってやっと、このヒト、実は「なんでもいい」わけなんかでは
決してなかったのだと気づくという愚かな私。




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今にして思えば
彼女はことさら味にうるさいわけではなく
食事場所に格別なこだわりを持っているわけでもなく
店探しに時間をかけるつもりもなかったのかもしれない。
人はそうするつもりなく結果してしまうことだってある。

結局、探し疲れて入ったのは喫茶店のような場所で
我々はごく普通のミックスサンドイッチとアイスティーをオーダーした。
モーレツにおなかが減っていたので、あんなに美味しいサンドイッチは
後にも先にも食べたことがない・・・・だからしっかり記憶に残っている。

その後、当たり障りなくおしゃべりして別れた彼女とはそれっきりだ。



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それから幾星霜・・・・・。

今じゃ心臓にも適度に毛が生えたおかげか
たいていのレストランには一人で入れるが
それにしても平日のデパートのお食事処。
女性のおひとり様の(自分もその一人だが)なんと多いことだろう。

美味しいものは誰に気兼ねなくゆっくりと一人で味わいたい。
アラカンのフツーの女だって行きつけのバーカウンターで一人グラスを傾けて・・・・
なあんていうのにも憧れる。
ああだけど、たぶん死ぬまでないだろうヨ私の場合。。
そしてまた私には
「一人焼肉」とか「行列のできるラーメン店」はさらにハードルが高い。

ああ「おひとり様」の道はまだまだ険しく遠い。
































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by marucox0326 | 2017-02-24 22:00 | ひとりごと | Comments(10)

Happy Valentine's Day

風は冷たい。
けれど、立春(2/4~2/18までを指す)のこの時期は
その冷たさの中にあっても、
密やかな春の気配を感じさせる嬉しい発見に満ちている。

一日の始まりが徐々に早くなり
いつしか寝室に忍び込む朝の陽ざしが柔らかくなっている。
洗濯物を干すときに、凍える手に息を吹きかけることもなくなって
ふと、荒れた庭の片隅に目をやると
小さな芽吹きが、今年もツンと緑の葉を健気に見せてくれている。

そんなふうに、ピンと張り詰めた空気の中
小さな春をあちこちに見つけるのは心躍る瞬間だ。
何かが始まりそうな予感に小さな胸騒ぎを覚えてしまう。
だから
ぽかぽか陽気の花が咲き乱れる春爛漫よりも
どんなに寒くてもこの時期の青空が好きだし、2月は日々愛おしい。

それは昔、金曜日が一番好きだったあのワクワク感に似ている。

さて今日はバレンタインデイ。



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私たちVOCAL仲間の間ではもうずいぶん前から
いわゆる「友チョコ」を贈ったり贈られたりしている。

以前はチョコレートでお菓子を作ったりしたこともあったが
今回女性陣にはこんなものを選んでみた。



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ハンドクリームと浴槽に入れるバスキューブ。

私自身ハンドクリームに関してはあらゆるものを試してきた。
手は一番年齢が隠せない場所・・・
手入れをしても朝は強張っているし、乾燥は言うまでもない。
今も3個くらいを併用して使っているのだが
私の場合、決め手は何といっても香り。

余裕があればマッサージもかねて塗り込むので消費量も多いし
気分を変える意味でも、外出用のコンパクトなものから普段使いのものまで
リビングや、シンク前、ベッドサイドなどあちこちに無造作に転がっている。

このハンドクリームも香りが気に入って選んだ。

どう?女子力アップに貢献できそう?


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さて
行きつけのカフェでも小さな春に出会った。

英語で水仙は「NARCISSUS」
花言葉は「うぬぼれ、自己愛」
語源は、よく知られたギリシャ神話のエピソードに登場する
美少年ナルキッソス。

読後、オマセな女の子は思った。
美しい人は自分を見るのが好きなんだ。
そして彼女は大人になってさらに気づいた。
美しい人は、鏡を見ることだけでなく外出していても
ショーウィンドウやガラス扉に映る己が姿を認めると
立ち止まって身繕いをせずにはいられない。
そんな自己愛を自覚しているのだと・・・・。

でもこの日本水仙のキリリとした風情は
女性に例えるなら、冷たさの中に優しさを秘めた
控えめで献身的なひとを思わせる。
がしかし、日本水仙といっても原産は地中海沿岸から北アフリカ。
中国大陸を経て渡来したものなのだそうだ。



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今日はどれほどの「愛」が生まれたことだろう。
異性であっても同性であっても家族どうしであっても、
愛しい動物たちや頼もしい同僚たちや、
今は思い出の中に生きる相手にも
愛し合うすべての人たちに、
そして想い人に届かない気持ちを抱いたままのあなたにも
「愛」が届きますように。
今日のチョイスはこのナンバー。

ジェイソン・ムラーズが
レゲエのリズムを刻みながら
語り掛けるように優しく歌う
「I’m Yours」

こんな風に言えたら素敵だね。











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by marucox0326 | 2017-02-14 23:32 | ひとりごと | Comments(6)

I'm Old Fashioned

長く生きていようがいまいが、人の好みは千差万別。

目まぐるしく変わる世の中に無理についていく必要なんてない。
だからといって
ゴーイングマイウェイを貫くほどの意地も確固たるポリシーもない。

「時代遅れ」と言われようが、ずっと変わらないで居続けられたなら
それは至極かっこいいことだよね。


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はやりものに目移りする自分がいて
人の意見に左右される自分がいて
まあそれもありかもと思える自分がいる。



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ただ・・・・
昔はよかったと今を嘆くより
一見突飛な考えや行動のどこかに
小さな真実が隠れていないか探したいと思う。

だからせめて・・・・
心のアンテナの感度を上げて
目を見開き耳を澄ませることだけは
忘れないでいよう。

そしてまた
古くて美しいものは皆、どんなに慈しんだ時間が長くても
いつか滅ぶ運命にあるのなら
たとえカタチがなくなってしまったとしても
いつでも取り出せるように
心の中に小さな部屋を用意しておこう。
決して忘れることのないように・・・・。

今夜もお付き合いサンキュ。
のらりくらりといつの間にか4歳になった、
「あかね雲キレイ♪」
これからもお邪魔でなければ
あなたのおそばにいつまでも
魔除けぐらいにはなるかもヨ。








「こちらブルームーン探偵社」のマディ・・・歌もなかなか。
あのドラマ、見てたなあ・・・・。
シビル・シェパードはこの時すでにスターだったけど
ブルース・ウィリスはまだ無名だった。
クール・ビューティで長身でスレンダーな彼女は
こんなクリアな美声の持ち主でもあったのね。
天は何物も与えた好例でござんす。
持ってけドロボーと言わんばかりに。

「ラストショー」はいつかもう一度ちゃんと見たい映画。
「タクシー・ドライバー」の時の彼女は綺麗だったけど
マディの時はちょっと貫禄出てきたころだった。

I'm Old Fashioned・・・・・
言い切れない私だけれど。



How about you?






















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by marucox0326 | 2017-02-11 01:04 | ひとりごと | Comments(6)

Naked Heart

久しぶりに車で出かけた土曜日。
今から思えば貴重な晴天だった。
思いっきり見上げた真っ青な空には
幾筋もの飛行機雲が・・・・。


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穏やかに晴れた真冬の午後。

とはいえ、私の心をむき出しにするかのように
突風が足元を吹き抜ける。

そんないたずらな突然の木枯らしに
細い枝を揺らされても、
耐えて立つはだかんぼうの木々たち。



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空を見上げるときは
大抵何かの答えを探している時。



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スタンダードジャズの名曲に「Blue Skies」という
底抜けに明るいラブソングがあるけれど。
空は一つなのに複数形?・・・・・
つまりそれは、ここ愛知の空、南アフリカの空、フランスの空と
個々にあるものの集合体のイメージ。
果てしなく広がる大空の詩的な表現でもある・・・・とか。



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ああでも、解けない謎のように
一向に答えは見つからない。
諦めてはるかかなたの外国の空の下に広がる景色を空想する。

私の知らない美しい島やそびえ立つ山を
寂れた漁村を、緑の丘を
せわしく人が行き交う金融街を
砂埃が吹き上げる砂漠を

そこに暮らし日々を営む人々も
笑ったり怒ったり悩んだりしながら
時折こんな風に、
首が痛くなるくらいに空を見上げているのだとしたら・・・・。

生きている限り
答えなど所詮見つかることのほうが奇跡なのだ。

深呼吸をして小さく長く息を吐いてみる。

心の枷は思いのほかたやすく剝がれていった。
かすかに小さな痣を残して。
























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by marucox0326 | 2017-01-30 17:00 | ひとりごと

センチメンタルマミー

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昨年12月、次男が入籍した。

形ばかりの両家の顔合わせが行われたのは
京都は東山にあるとある料亭。


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その後、私たち家族三人が訪れたのは、京都駅の南に位置する「梅小路公園」。
有名どころを避けたつもりだったが「朱雀の庭」と言われるここも
それなりの人手で落ち着いた賑わいを見せていた。


黒御影石の池「水鏡」

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まずいお写真で恐縮だが、
ライトアップされた木々が水面に映し出されている。

次男と私たち夫婦は紅葉を楽しんだあと、
近くにあるステーキのお店で夕食を取り
この日は市内のホテルに一泊した。


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そして
彼は年が明けるなり
新妻を残してとっととアメリカに旅立った。
これから一年の研修を終えたのち、
来年若葉が芽吹くころに、彼をハワイアンウエディングが待っている。

私たちは、元旦にとりあえずの祝いの膳を囲んだ後
実母もつれて中部セントレア空港に・・・・。
次男は年末の帰省でも、ツレと仕事の話ばかりしていたが
空港では、
初めてのアメリカ、初めてのビジネスクラスに興奮気味だった。
若い彼の胸中にはきっと
大いなるpassionと、ほんのちょっぴりのuneasinessしかないのだろう。



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「せいぜい頑張って」とあっさりした別れのあと、感傷に浸る間もなく、
ツレが押してくれる母の車椅子に並んで歩きながら駐車場へ向かった。

そしてもうすぐひと月が経とうとしている。

二人の息子たちとは18年間ずつ生活を共にした。
18年といえども・・・・。
彼らが生まれてからのその歳月は
何度思い返してもなんと短いことだろう。
振り返るたび、それは私にとって
淡雪が溶けていくような儚さを持って
ヒリリと切なく胸に迫る。まるで初恋のように。

同居していれば、きっと口うるさく言うこともあったのかもしれない。
けれど離れて暮らす間にだんだんと彼らに多くを望まなくなった。
生きてさえいれば元気でさえいればと、ただ無事であることを願うばかりの日々。
可笑しいだろうか・・・・でもそうなのだからしかたがない。
そしてこれまた二人とも
早々に良き伴侶を得てとっとと一家を成す身となった。

S君、
「出国の時は新大統領だね。」なんて話したりしたけれど
頑張りすぎないようにネ。

でも・・・・・・
ご飯はマズイかもしらんが
「YOUは何しにアメリカへ」なんて言われないようにネ♪


今日の一曲は
世界のどこかでふん張ってるあなたへ・・・・
ちいとばかし古い曲だけど。


Don't you know things can change
Things'll go your way
If you hold on for one more day,
Can't you change it this time

Make up your mind
Hold on
Hold on
Baby hold on







つまらぬ母親のつぶやきに
お付き合いいただき深謝する。









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by marucox0326 | 2017-01-28 10:00 | ひとりごと | Comments(12)

お茶しない?

「なんでモーニング食べに喫茶店行くの?」
こう聞かれて返答に困った。

ワタクシ+ツレ
頻繁ではないが、休日に寝坊して
たまに喫茶店にモーニングサービス目当てで行くことがある。
私の住む町は、素敵なカフェがあちこちにあるような地域ではないので、
コメダ珈琲を利用することが多い。
平日はお年寄り率が高く、店内はの~~んびりしたもんだが
週末は家族連れやカップルで、並ばないといけないくらいの盛況ぶりである。

諦めて帰ることもある。




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ここ愛知県は、喫茶店のモーニングサービスが豪華だと
かつてメディアでさかんに取り上げられたものだが・・・・。

どうなんだろう、一宮市や三河方面などはすごいと聞くが
その方面に詳しくないこともあり、たまにいっても
残念ながらいまだかつてそういうお店に出会ったことがない。

では全国的に喫茶店が多いと言われる名古屋はどうか。
私の知る限りでは、コーヒーだけの値段で卵やトーストが付くところが殆どで
上記のお写真のようなメニューには、それなりの値段が加算されている。

それに朝、喫茶店に入りコーヒーを頼んだら、
サービスでゆで卵やトーストがつく、
あるいはコーヒーをオーダーしたらピーナッツが付いてくる、
なんてのもかなり前から関西ではあったと記憶する。

いまや珈琲は単なる飲み物ではなくなった。
お洒落で個性的でポリシーを持ったような喫茶店はカフェと名を変え
そこにまつわるものすべては文化として定着した感がある。

そんなこだわりのある空間はもちろん好きだが
クラシカルな風情の店内はそのままに、
近所のおっチャンやおばチャンの憩いの場になっているような
庶民的ながら味は確かな、ビル風の吹く街の谷間に佇む喫茶店や
オーダーすると決まって、蝶ネクタイをしたご主人が丁寧に淹れてくれて
古くからある見慣れた名窯陶器メーカーのコーヒーカップに
純度の高い生クリームを入れた小さなアルミのピッチャーを添え
恭しく運ばれてくるような純喫茶と呼ばれるようなお店も好きだ。



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朝からこんなに食べなくても・・・・・
てな感じに豪勢なモーニングサービス。


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一応お得感はあるのかもしれないけれど


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これらは850円から1000円というお値段。
とある有名レストランの朝のメニューである。



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ホウレン草とチーズと鮭が入ったサンドイッチが付いたモーニングメニュー。
値段は忘れたが、この組み合わせはいまひとつ口に合わなかった。


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若いころから喫茶店が大好きだった。
街歩きで素敵なお店を見つけるのは
宝を探し当てた時のように嬉しくて楽しみの一つだった私。
だから待ち合わせだけじゃなく一人でもよく利用したものだ。
成人してから、お気に入りのお店で偶然幼馴染に出会ったり
オーダーを取りに来たバイトの男の子に「○○ちゃう?」と
突然名前を呼ばれて驚いたことも。
すぐにはわからなかったくらいイケメンになっていた彼は
中学時代の同級生だった。
当時は私よりずっと背が低かったのに。

「サテン」なんて隠語もあった。
たぶん、最初のころは「レイコー」や「クリソ」と同じく関西人しか通じない言い方で
あえてそれを分かった上で、他所で使ったりしていた。
今そんな風に言う関西人はいない。
ちなみに私の父親はアイスコーヒーのことを「コールコーヒー」と言っていた。

でも・・・・・
そんな思い出の詰まった、心斎橋やミナミの片隅、北新地の路地裏に
かつてあっていつも私を出迎えてくれた
私がこよなく愛した喫茶店たちはみんなどこかへ行ってしまった。
でも・・・・・
無くなったのではない、またいつかきっと出会える。

私の心の中で彼らが生きている限り。




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by marucox0326 | 2017-01-27 12:00 | ひとりごと | Comments(4)

心の欠片

ある夕暮れどき
つけっぱなしのテレビから、耳に飛び込んできた
メロディの印象的なフレーズに、思わず夕飯の支度の手が止まった。

I want you come on come on come on come on and take it
Take another little piece of my heart now , baby
Break another little bit of my heart now, darling yeah

懐かしくも切なくシャウトするジャニスの歌声に
即座に画面を見にテレビの前に行った時には
その香水のCMはもう終わっていた。
ただそれが何という香水かということだけはわかったが。
ああそれは
若かりし頃好きだった香りだった。
でも、傍から見れば「花の女子大生」ー当時よくこんな言われ方をしたー
ではあったかもしれないけれど
ブルジョワジーのかけらもない、普通の女子大生だった私。
それは手の届くプライスではなく
甘くて清楚なその香りを上手に纏わせる術も知らなかった。

憧れだったミス・ディオール。

私が知っているのは格子柄のクラシカルなボトル。

リニューアルされたそれは新時代の女性のイメージなのだろうか。
ご存知の方もいらっしゃるとは思うが
その後何度か目にしたCMの内容はこうだ。






ナタリーは神々しいくらいに美しい
でも花嫁にしてはちょっと初々しさに欠けるし
バックに流れるのがJ・ジョップリンってどうなの?
いや彼女は偉大なシンガーで、
起用曲の「Piece of my heart」は大好きなナンバーだけれど。
それだけに最初は腑に落ちなかった。

でも改めてこうしてよく見てみると
最初のシーンはボーイが花束を届けに来るところから始まる。
「マダム・・・」と呼びかけられた彼女は「私はミスよ・・・本当に」と答えている。
若くはないけれど、未婚であるもしくは再婚なのかもしれない花嫁は
今までひたすら仕事に生きてきたのかもしれない。
やっとつかんだ幸せ?でも彼女の表情は戸惑っているようにも見える。
やがて父親の腕に導かれバージンロードへ。でも本当に好きな人は花婿ではない・・・・。

自立した女性。意志を持った女性。
そんな新しい「ミス・ディオール」のイメージを体現したストーリーのようだ。

で、一見結びつかないジャニスとディオールについては
ハイブランドでエレガントなディオールだけれど、
ここは、女性の激しさとか強さを打ち出しているのかな。

来て!来て!来てちょうだい!
そして奪って欲しいの、私の心のかけらを今すぐに。
壊して!私の心のかけらを、ダーリン、さあ!

ジャニスの魂の叫びとも思える曲の解釈はさておき
こんな私だってフレグランスのお気に入りはあるのサ。
3・40代の頃はシャネルのアリュールや
エリザベス・アーデンのフィフスアベニューを使っていたサ。
アニック・グタールのプチ・シェリーも好きだったサ。


でも・・・・・。

はて?最近は。






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by marucox0326 | 2016-09-09 01:13 | ひとりごと | Comments(4)

行く夏を惜しんで

相変わらず蒸し暑い。

さはさりながら
洗濯物を干していると
この前までくわっと照り付けていた日差しが
もうただ力なくじわりと熱だけを持って
私に纏わりついているのを感じる。

日が短くなった。
午後6時を回るともう暗くなり始めるのが悲しい。
何故って秋が待ち遠しいというよりも
その先の凍える冬を思ってしまうから。

ギラギラした太陽が恋しい・・・・夏よ行くな。



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でもこの先数十日後のある日、また洗濯物を干すときに
心地よい乾いた風が、いつになくひんやりと
頬を撫ぜていくのに気付いたら
私はきっとその瞬間、首が痛くなるほどに空を見上げ
どこまでも高く澄み渡ったそのスカイブルーに
かつての夏への感傷などすっかり忘れて
秋の訪れを歓迎しているに違いないだろう。


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野坂昭如氏の著作の中の「夏わかば」という短編が好きだ。

時は終戦間近、戦災で家を焼かれ孤児となった16歳
(たぶん数え年、今でいう中学3年生と思われる)の少年敬は
浜に置かれた古い砲台(西宮にある和田岬砲台か?)をねぐらとしているが
ある日、そこにやってきた二つ年上の美少女怜子に見咎められる。

少女は思ったままを率直に彼に尋ねてくる。
少年はそんな彼女を眩しく感じている。
彼女もそれを十分に承知しつつ、たわいのない砂浜での遊びや
言葉のやりとりに新鮮な感動を覚えている。
そしてまた、閉塞感と絶望というより開き直りにも似た無感覚の中
逞しく生きてきた少年にとっても
その時間は、モノクロだった景色が色鮮やかに変化したかのようだったろう。

「明日うちのお風呂に入りにけえへん?」

そう誘われた敬は
ついでに風呂の炊きつけにする薪を割って欲しいと彼女に頼まれ
それを名目に、彼女の父親(医者)のいない間に
彼女の家に行く約束を交わす。
そして二人はさらに親密になっていく。

疎開先の親戚の家を飛び出して戻った我が家はすでに焼失し、父母を亡くした敬と
病弱な継母と、開業医でありながら戦局上病院勤務を命じられ留守がちな父
学徒出陣で不在の三高生の兄を持つ、つまりは殆ど一人暮らしの怜子。
二つの孤独な魂はおずおずと
いやむしろ怜子は無邪気を装って彼を翻弄しながら寄り添っていく。
敬は怜子の家で、疎開先に送る荷物の荷作りを手伝い
二人で海を泳いで砲台の中で眠り
電車に乗って敬の家の焼け跡を見に行ったりもする。

どこか含羞にも似た気遣いを見せる敬に対して
いつもまっすぐに気持ちをぶつけてくる怜子。

ある空襲警報が鳴りやまぬ夜
敬は怜子が心配で、父親がいるかもしれぬ彼女の家に駆けつける。
「敬ちゃん」
「大丈夫やて、まだ遠い」
押し入れの中に身を寄せあう二人。
遠くで鳴る爆音と闇を照らす炎に怯える怜子は敬にしがみつき
そして敬は、彼女の胸のふくらみを腕に感じるのだった。

やがて空襲は止み、上気した顔を近づけて怜子は敬に言う。
「敬ちゃん、医学部いかへん?お兄ちゃん医学部いややいうて文科にはいってん
そやからお父ちゃんの跡継ぐんやったら、家に婿養子取るわけやな、医者の」

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焼け跡作家などと言われる野坂昭如氏
「火垂るの墓」はご存知の方も多かろう。
あの小説の中に出てくる二テコ池はツレの実家の近くにある。

様々な顔を持っていた氏は昨年末に亡くなったが
いくつか読んだ小説の中では
「エロ事師たち」と「骨蛾身峠死人葛」が鮮烈な印象だった。

「夏わかば」に描かれているのは、この中のどれとも違う情景だが
夏が終わりに近づくと、ふと思い出して再読したくなる小説である。




















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by marucox0326 | 2016-09-03 01:05 | ひとりごと | Comments(10)

照る日もあれば曇る日も・・・。そんな日々の戯言です。


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