酔いどれ詩人に癒されて・・・・。
2016年 01月 11日
お酒が飲める人を羨ましいと思う夜。
つまりちょっとばかりへこんだ夜。
聞きたくなる歌声は、トム・ウェイツ。
美しいピアノの旋律と
相反するように
たばことお酒で潰したかのような
27歳とは思えない、しわぶきvoice。
誰も見咎める者もいない一人きりのリビングで
涙がとめどなく溢れて来ても、拭う必要もない。
仄暗いランプの灯りの下で、そのダミ声が
とてつもなく優しく暖かく胸の中に沁みわたる。
電話口の母はある人間に対してとても怒っていた。
電話をかけるのはいつも私。
つじつまの合わないストーリーを
語られるのにも慣れっつこ・・・・のはずだった。
少しずつ脳の回路が壊れて行く母はしかし
まだまっとうな理解力も十分備えている。
完全に「おかしな人」になってしまってはいないことが
相対する立場の人間を困惑させる事がしばしば起きる。
認知症といえども、そんな気配を感じさせない様子で
真実と作り話がないまぜになった被害妄想に付き合わされると
声を荒げてしまう未熟な自分がいる。
離れているときは悲しくてしかたがないのに。
残酷な神様のこのはからいは
きっと介護者の人間性を問うているのにちがいない。
遠距離介護に頑張る娘・・・・ただ仕事のようにこなしているだけなのに。
偽善的な自分が嫌になって、そっとトムに助けを求めた。
澄んだ冷たい冬の空の下
ひとしれずやり切れない思いに、やりばのない悲しみに、
じっと耐えているあなたにも聴いてほしい。
智恵子が好きというより、光太郎とセットの関係性かなと思っています。
男女の恋愛は、相手の人格をとことん受け入れて認め合い、尊敬しあう。そして更に価値あるものを築きあげていくもの、そういうことを教えてもらったように思うのです。
今日の記事は、切ない、愛あるが故の哀しみと苦しみを書かれていて、過去に同じような心の体験を経ているので、身に詰まされます。
子としてのご自分を責めないで、ウィスパーボイスに、お酒を呑まずに、酔い痴れてくださいね。
とろんと溶けるように^^
視聴させていただきましたが、仰るようにはまりそうな声質ですね。私は飲めるほうなので、酒量が増しそうです。
私も高村光太郎の智恵子と出会ってからの詩作は
率直でわかりやすくて、中でも「レモン哀歌」は
好きな詩なんです。
あどさんにのご体験に比べれば・・・・。
お恥ずかしいです。
つまらない話におやさしいお言葉
ありがとうございます。
母が怒っていた「ある人間」とは私のことなのです。
母の中には何人もの「私」がいるので、気にしない
ようにはしていても堪える時もあるわけで。。。。
でも私のように簡単にへこむ人間は立ち直りも
簡単なので、大丈夫ですよ~。
トム・ウェイツは「酔いどれ詩人」と評されるほど
詩もいいんですね(英語は得意ではありませんが)
夜の酒場、たばこの紫煙とお酒が似合うそんな
ピアノマンでもあるんです。
「酔いどれ詩人」というタイトルで、最初はブコウスキーのことかと思いました。「酔いどれ詩人」、いいなあ、一度でいいからそう呼ばれてみたい。「酔いどれ」の部分は自信があるのですが(^^;)
お母様、大変ですね。私の父も今年米寿です。時に電話で同じことを繰り返すので心配ですが、まだ元気なのでありがたいです。
CDあと2枚持っているんですが、見当たらなくて^^;
ジャームッシュの映画は
「ナイト・オン・ザ・プラネット」だけ見ました。
当時、ウィノナ・ライダーが大好きだったので
単にそれだけの理由で^^;。
当時は気にもとめなかったんですが、
この映画の音楽を彼は担当してたんですネ。
映画では「ワンフロムザハート」や「ショートカッツ」にも
関わっているトム・ウェイツ。
映画を観た当時は、彼のことはまったく知らなくて。
でも前者はとても好きだった映画だし(音楽担当)
後者はずっとあとになって、ビデオで確認しました^^;
ブコウスキーさんについてはわからないのですが、
俳優としてや映画音楽でも活躍していて
だみ声から連想するのはルイ・アームストロングかなあ。
でも底抜けに明るいアームストロングとも
イメージは違いますね。
ありがとうございます。
でも誰しも色々抱えて生きているわけですから。
こんなことでお恥ずかしいです。
お父様と母は同年代です^^
いつまでもお元気で居ていただきたいですね。
未熟な自分、毎日毎日感じでいます~
トム・ウェイツは「Closing Time」だけ持っていますよ。ずぅっと前に、あの声に惹かれて買いました。
彼が出演した「ダウン・バイ・ロー」、見たのはかなり前のことですが、よかったのを覚えています。
お気遣いありがとうございます。
もう大丈夫ですョ。自分を解放する術も
心得ておりますから^^
老親介護はいずれだれもが多かれ少なかれ
体験することですけど、その時になって見ないと
わからないこと出来ないことばかりです。
最近の屋台フード、疎いです^^;
そうですネ。francanaさんも故郷を遠く離れて
異国にお暮らしの中、ご苦労も多いことと思います。
そして身近にいても、甘えや気軽さから衝突してしまう
こともありますし・・・難しいですね、人と人って。
トム・ウェイツいいですよね。
彼を知ったのは[Closing Time」の中の
「Ol’55」をイーグルスバージョンで聞いたのが
きっかけでした。
「ダウン・バイ・ロー」見てみようかな。
なにせ、ロベルト・ベニー二が、苦手なもので・・・・。
「ライフ・イズ・ビューティフル」も
期待して見に行ったけど、逆にしらけてしまいました。